【コラム】達人に学ぶ ブルース・リー編

文:齋藤 稔

水のように

コップに注げばコップの形に、ヤカンに注げばヤカンの形になる。ブルース・リーは自身の武道について教えるときによく「水」のたとえを話したという。一見自分の形を持たない水であるが、水であるという本質は変わることがない。つまり適応力を持ちながら自分の本質を強くもてと言うことなのだろう。水が注がれる入れ物の形になるように、様々な状況に柔軟に対応できる適応力を持つこと。それが水のようになることだ。
スノーボードに於いても水になることは非常に重要だ。天候・雪質・コースの状況に柔軟に対応し、その時のベストを探し出せる能力を持つことは上達の上で欠かすことのできないことだ。パイプの形が悪いから飛べないし、つまらないと考えるのではなく、このパイプでそうやって遊べば一番おもしろいかと考える。パウダーがあればパウダーを楽しみ、パークが調子よければパークで遊ぶ。柔軟に物事を捉えることができればフィールドはもっと広がるのだ。
水のように柔軟に考え、行動すること。間違いなくこれが全ての奥義につながるだろう。