【コラム】統一規格ドリーム

文:飯田房貴

最近ギア掲示板が盛り上がっていて、おもしろい。それで毎日チェックするわけだけど、以前、こんな書き込みがあった。
「A社のボードにB社のバインディングをつける方法は?」

バインディングとボードを留める丸いプレートがあるが、あのゲジゲジ部分がマッチすれば、3D方式(3点で留める方式)のバートンと、その他、4×4方式で留めるメーカーのボードやバインディングを留めることが可能である。実際のところフィットしたりするものもあるようだが、すべてのゲジゲジの山の大きさが統一されているわけではないので、合わないケースも多いだろう。

明治維新で日本はいくつかの藩、当時あったいくつかの国である、という考え方から日本が1つの国にまとまったわけであるが、それにより日本はロシアなどの恐怖から立ち向かい、先進国の道を歩むことができた。このように世の中がある1つの方向でリンクすると、とてつもない力が生まれるということは歴史が証明している。

些細なものだけど、カメラの三脚は偉いと思う。デジタルビデオだろうが、スチールカメラだろうが、三脚はどんなカメラも対応してしまう。まあ、ネジの規格を統一すればいいわけで、あまり難しい話でないのかもしれないが。

オレが高校生の頃だっただろうか。ソニーはベータ方式のビデオを出して、一時期はこれからの世の中はベータに統一されるだろうなんて話があり、当時、プロレスの番組をVHSで録画していた自分は「なんだよ、せっかくVHSでライブラリー作ったのに~」なんて嘆いたものだ。だけど、その後、結局、世の中にVHSが浸透し、テレビ番組を録画するという世界を広げたのはご承知の通り。

以前、スノーボードはボードにネジを留める穴がないものもあり、直付けするなんてモノもあったけど、さすがにその時代よりは、現在はマシになった。だけど、冒頭のバインディングの規格違いのように、未だに統一されないことがひじょうに残念なことである。これからスノーボードがさらに発展して、多くの方に楽しんでいただけるためにも、各ブランド共に3D方式と、4×4方式のプレートを備えつけるべきではないか、と思う。

「えー、バートンだけ3D方式なんだから、バートンが4×4方式にチェンジすればいんだよ」
という声も聞こえて来そうだが、バートンからしてみると、3D方式の方が取り付け範囲が広くなり(注:あのプレートは斜めに装着することで、無数の装着方法が可能だということ)、3つのネジで充分なので4つも留めることはない、という反論もありそうなので、ともかく、どっちのシステムに統一するかではなく、お互いのスタイルを受けいることができる2種類のプレートを用意して、すべてのバインディング・メーカーがそのように販売すればいいんじゃないか?と思う。

それで、将来的には、A社のトゥストラップを今、使っているB社のストラップと取り替えるとか、その他、ハイバックでも何でも取り替えができるようになったらいいと思うのだ。

業界はただでさえ、狭くなってしまったスノーボード市場で争っているわけだけど、それと同じくらい1つの規格で統一できるような試みもやってみてはどうかなあ、と思うのだ。

ユーザーに良い商品をリリースする努力
ユーザーが全スノーボード商品を有効に使える努力

以上の2つの努力は、同じくらい大切だと思うのである。
こういった規格統一することは、ちょっとした夢物語とも言えないこともないけど、どんどんドリームを実現させていかないと、この業界どんどん萎んでしまうよ、と危惧するのである。