メインイベントのスロープスタイルGrenade Games 6 Grand Finaleが先ほど終わった。この大会を制したのは去年の大事故から復活したライダーだ!
Photo & Story: Daigo Rokkaku
一年前の大怪我から奇跡のカムバック優勝!
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今朝から時より降っていた雨も止み、いつもは人が少ないビレッジが身動きができないくらいの観客で埋め尽くされた。ライダーたちも時間通りに会場に入り、今までとは違ったスムーズな大会の流れ。ウォーミングアップをするライダーの姿も見ることができた。メインイベントに挑むライダーたちの意識は、祭りではなく大会になっていたのかもしれない。
今回の大会は、キッカー、ログ、ロングダウンボックス、テーブル、トラックといろいろなアイテムがあった。勝敗の鍵は、ライダーがどうやってこのアイテムで遊ぶか、また観客を沸かせるトリックを決めるか。
参加したライダーは、ダスティン・クレイバン、ケイル・ヒル、マーク・ソラーズ、ジョーダン・フィリップ、TJシュナイダーなど、ローカルライダーからトッププロまで様々だ。スノーボードスキルがオールラウンドで高い役者たちが揃った。
最初はほとんどのライダーがスタート台から順々にアイテムに入っていたが、中盤になりTJシュナイダー率いる軍団が、下の方にあるテーブルやトラックのアイテムでセッション開始。そこではケイル・ヒルが小さなきっかけでフロントサイドでぶん回し1260(3回転半)したり、TJシュナイダーがハッスルするあまりに、フェンスに突っ込んだりとお祭りモードになっていった。
だが一方では黙々とハイクアップをして、最も上部にあるスタート台からアイテムに入っているライダーもいた。その中に去年この会場のキッカーで大怪我をしたディブ・フォーティーン(DAVE FORTIN)の姿もあった。
その時の大事故の動画→http://www.youtube.com/watch?v=c9m8y5_ynxQ
彼はキッカーでは暗闇の中にも関わらず高さを出し、ログに当てる時もスタイルを出し、バライティーも多く誰よりも勝ちにこだわっている滑り方のように見えた。そして去年のこともあり「勝ちたい」という気持ちが強かったと思う。そして、あの悪夢から1年から遂に今夜、彼は優勝というカムバック劇を見せてくれたのだ。
スタート台からドロップしてビッグ・エアー、さらにはログ攻めなどバラエティに富んだパフォーマンスを見せたデイブ。 |
2位は、SANDBOXのライダーでキッカーでは誰よりも高かかったアンドリュー・バーンズ。
3位は、テーブルを器用にこなしていたザック・ストーン。
この大会で最も注目を浴びていたライダーはケイル・ヒル。彼もSANDBOXライダーだ。昨日のパイプに続き今日の彼の服装も「オレを見ろ!」と言わんばかりの上半身裸で下はスウェットという姿。彼のハイクアップのスピードや小さいきっかけでの高回転スピンに驚かされ、観客たちは夢中で彼の滑りを見ていた。一見、ユニークなファッションで注目を引いてしまうが、ケイル・ヒルは、技でしっかりと見せてくれた。
ウィスラーの春を熱くしてくれたGrenade Gamesは閉幕。
オーリー高さ競い大会やスノースケート遊び。ゲートとジャンプ台が設置されたモーグル。ジブ・アイテムも加わった五輪サイズの巨大パイプ。そして今夜は、通常のスロープとは一味違ったアイテムを設置したグレネード流スロープ大会。4日間を通して僕たちにスノーボード大会の新しい方向を示してくれたGrenade Games。来年もぜひ帰って来てほしい。そしてぜひもっと日本のライダーたちが参加してほしい!エントリー費は無料で、こんなエキサイトな時間を共有できるのだから。
http://www.wssf.com/event/grenade-games