高石周の教えてコーチ!「Re: 先行動作で板がズレないためには」

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世界の舞台でコーチとして活躍する高石周さんが、スノーボードの上達に関する悩みから、環境の提案など、様々な角度からスノーボーダーの相談に乗ります。
今回は、前回の「スピンで板をズラさずに先行動作を入れるコツ」で、改めて良い質問が来たので、それに対する回答になります。またまた目からウロコ!

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質問者:ママパパ

ご回答ありがとうございます♪
高石さんまで、たまに苦しめるなんて・・・。ヒール抜けは奥深いのですね。
動画見させて頂き、「ギリ待ち + 軸まっすぐターン」をプラスして練習に励んでみたいと思います!!
ついでと言っては恐縮ですが、フロントスピンの場合のアプローチ「ライン」についてですが、、、みなさん「フラット意識」とか「かるくヒールに乗ってまっすぐ」とか言いながら、映像見るとバッチリとターンしているじゃん!?って感じです。とくに、トゥサイドのターンのあとに「リップに向かってまっすぐ=直滑降?」については、ターンの原理的には絶対無理じゃんって思ってしまいます。
ズバリ、ギリギリまでは薄いトゥサイド・ターンで行っちゃってもいいんですか?そこからゆっくりヒール切替)それとも、フラットを大前提に、あとはチョイチョイってエッジで調整して、フラット意識の時間を出来るだけ長くするのでしょうか?

news131002g

おっしゃるとおりです!

トゥサイド・ターンをしたらヒール・サイドターンをしないとリップに対して板を真っ直ぐにはできませんよね。「フラット意識」とか「かるくヒールに乗ってまっすぐ」というのはよく聞く言葉ですが、これらはあくまでイメージです。感覚的な話ですね。これくらい意識しないと、余計エッジの立ったターンになってしまいスピンが難しくなるのでこういった言い方になるんです。しかしこれくらい意識しても”一般的には”ターンになってしまうことが多いんですね。しかしエッジを立ててもターンにならない方法もあります。
前回も書きましたが、ターンはエッジ側に重心が倒れた結果として出るものです。だから逆に考えると、要するに重心が内側に倒れなければ良いんですね。

参考に以下の動画をどうぞ。

エッジが立っているのにほとんどターンになってませんよね。

ここで注目したいのが上体です。エッジ上に真っ直ぐ立っているのが分かるでしょうか?
ほとんど重心(上体)は内側に倒れていません。そして抜ける前には板はフラットになってます。
この技術は昨今の高回転を繰り出すトップスロープスタイル選手に共通しています。

前回にも書きましたが、コツはエッジの掛かったストレートエアです。これを何度も基本練習として繰り返して体に覚えこませてください。このエッジの掛かった状態でストレートを飛ぶ場合、重心を内側に倒すことが危険であることは無意識にわかっているので、自然とエッジを立てながらも上体は真っ直ぐに起こして飛んでいきます。

このバランスでストレートに抜けることに慣れてきたら180を加えていきます。スピンを掛ける際の注意点は「抜けを待つ」です!ぎりぎりまでエッジを掛けたストレートエアの形をキープしてリップに上がっていきます。とにかく我慢です!リップの向こう側が見えたら、または板のセンターがリップに掛かったら一気にスピンを掛けましょう。

次にラインの取り方の話です。

ターンの深さは大きくても小さくてもかまいません。ターンをする目的は遠心力による足場の獲得が主です。(他にもタイミング、筋肉の伸張反射の利用もあります)深ければより強い足場を感じれますが、その分スピードは減速しますし軸の傾きも大きいので抜けの前のバランス調整が難しくなります。浅ければスピードをよりキープしながら軸の傾きも最小限に抑えられますが、その分足場を感じにくくなります。

最終的にはどちらも(軸を起こしたフラットスピンがしたいので)抜けで浅いエッジ角度、できればフラットで抜けたいのは変わらないので、抜ける手前5メートルくらいは同じ形にはめることになると思います。

フロントサイドスピンの場合ヒールエッジで抜けることになりますね。エッジを噛ませておくのが難しい方です。だからヒールエッジに乗っている時間が長く、さらに動き出すのを我慢できない人は簡単に板が横を向いていきますね。

前回はこのヒールエッジに乗る時間を短くする方法を紹介しました。今回はライン取りについて他の方法も紹介しましょう。

①飛んでいく方向

ターンの深さはお好みで。ただし最後のターン(フロントサイドではヒール)でリップに真っ直ぐ抜けるようにターンを合わせません。むしろ(レギュラーの場合)右側に斜めに飛んでいくイメージでライン取りします。これによって余計に体(重心)は内側に倒れなくなります。人によってはフラットで抜けることになるかもしれませんが、一般的にはこれくらいのイメージで軽いヒールエッジ抜け&真っ直ぐ飛んでいく結果となります。バックサイドスピンでトーエッジに掛ける際も同じイメージ(左側に斜めに飛んでいく)が使えますよ。

②エッジを寝かせていく

ターンの深さはお好みで結構です。そしてここでも注目は最後のターン。フロントならヒールサイドです。トーサイドターンを終えてヒールサイドに乗り、少しずつリップに対して板が真っ直ぐに向かっていきますね。ここからがポイントです。ヒールエッジはしっかり噛ませながら、さらに上半身を真っ直ぐ立った状態を保ちながらも、エッジの角度を寝かせていきましょう。お尻がヒールエッジ側に出すぎていると難しいです。低くなりすぎず、できるだけ高い姿勢でアプローチするとやりやすいでしょう。ライン取りとしては最後のラインがどんどん真っ直ぐになっていくイメージです。一般的にはヒールエッジターンが始まったらその姿勢とエッジ角度をキープして、ターンしていく方向に巻き込むイメージでスピンを掛けることでしょう。つまり前足のヒール側に円を描くように回すイメージですね。これでは必ず板は横を向いて横っ飛びします。
①の話に近いですが、「自分がどこで回っているのか」という位置的な意識がないとこうなるんですね。このヒール側に巻き込むイメージでは、エッジを寝かせていくライン取りはできません。「自分は空中のあそこで回っている」というしっかりした空中の位置イメージを持っていると、自然とエッジ角度はその方向に合わせるように寝たり立ったりするはずなんです。だから背中側でなくて真っ直ぐむこうに飛び出してエアの頂点で回っているというイメージが重要です。ただしこれは抜けを待てない、または蹴れない人にはリスクがあります。エッジを寝かせていくので、板が雪面から離れるまで逆エッジに気をつけないといけません。練習が必要ですが、ターンしながらエッジをかけたストレートエアの姿勢にはめていくイメージが持てれば良いかもしれませんね。そして抜けを待つ!です。

究極的にはアプローチのターンは必要ないと思います。
例えばバックカントリーでスピンをしているプロたちはパークのようなまともなアプローチは作れません。アプローチもリップもないようなパウダーの自然地形で回している映像も多いですよね。こういうプロたちがどうやって回っているのか?

以下が答えです。

抜けをぎりぎりまで待つ
これで雪面からの影響を極力おさえます。

しっかり蹴る
自ら板を雪面から離して回転運動を助けます。
さらに蹴ることでリップがなくても回転力を自ら強めることができます。

スロープの世界トップ選手たちは、フロントでもバックでも、抜けではほぼフラットです。つまり究極的にはアプローチは直滑降でもいいはずです。僅かに見える(薄い)ターンは高速の中でタイミングを計ったり筋肉の反射を起こそうとする自然な動きです。しかしそれなら直滑降しながらの上下動でも同じ効果を得られるでしょう。ただしプロでも抜けのタイミングが早くなることがあり、その時は横に飛んだりします。こういった小さなミスを未然に防ぐために、ターンで少々角度を外してリップに上がっていくと対応できるわけですね。

しかし当然フラットでスピンを掛けるというテクニックは簡単ではなく、かなり練習しないといけません。練習方法はありますが、今は今回出てきた課題をまず練習して克服してみましょう。克服に近づくほどプロがやっている感覚にも近づくことになると思いますので。

 

下記URLから投稿を確認できます。
http://6218.teacup.com/snbw/bbs

 

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