テリエ・ハーコンセン「私が今でも五輪が嫌いな理由」

LINEで送る
Pocket

イギリスを代表するスノーボード専門誌『Whitelines』の電子版に興味深い記事が出ている。それは、「テリエ・ハーコンセンがなぜ今でも五輪を嫌っているか。」ということ。(以下、リンク)
http://whitelines.com/features/comment/terje-haakonsen-why-i-still-hate-the-olympics.html

news140131b

その答えは、これまでのテリエの主張通り。テリエ自身、何千回も答えて来たと言っている。
「FISがコントロールを始めたから。その理由は、お金になるから。すでにスノーボード界にあった世界団体、ISFを崩壊させた。」と回答している。

今回の記事で興味深いのは、1998年テリエがオリンピックをボイコットして参加しなかった時、テリエの父が理解できなかったこと。
その理由でテリエは「父は古い人だから。」と答えている。

これまでのスノーボードがオリンピック種目になった経緯を考えると、確かにそこには未だに捻れが生じている。その結果、多くの人が混乱する結果となっている。

現在、FIS管轄下でスノーボードのワールドカップが行われているが、そこに出場するスノーボード選手は必ずしもワールドに値しないケースが多い。
具体的に言えば、ハーフパイプ、スロープスタイル、ビッグ・エアーの選手だ。トップ選手は、通常、Xゲームやその他、FIS管轄下でない世界屈指のプロ大会、USオープン、エアー&スタイルなどに出る。これらの日程とFISのW杯が重なれば、トップ選手はW杯に出ない傾向が生じる。
その結果、ワールドカップに優勝したことが、そのままスノーボードの世界で評価されないという捻れ現象が起きている。これは一般の人に大きな誤解を与えている。

一方で、スノーボードクロスやアルペン種目は、フリースタイル種目よりも注目が薄いということもあり、FISで行うワールドカップにトップ選手が出ている。つまりそこでの勝者は、他のスポーツ、スキーのモーグルなどのように真のチャンピオンということになる。これは、一般の人にわかりやすい図式だ。

1998年前、もしIOCがスノーボードの種目を当時あったスノーボードの世界団体、ISFにお願いしていたら現在のような混乱はなかった可能性がある。テリエの怒りは、そうった流れにぶつけられていると言えそうだ。

スノーボード五輪に精通しているある見識者が言っていたが、これまでの五輪メダリストはスノーボーダーの中でリスペクトされていない、と指摘。
ジャン・シーメン、ロス・パワーズ・・・。今のスノーボード界では忘れ去られた、無名になったオリンピック時だけのヒーロー。
確かにこの現象は、不思議だ。どんな種目でさえ、オリンピックやワールドカップで活躍すれば、その選手はその後の世代に強く影響を与えるものである。このことは、スノーボーダーの多くが、五輪というものに、何らかの違和感や疑問を持っていることにつながっているように思う。

逆にテリエ・ハーコンセンは、スノーボードの歴史の中では最もカリスマでリスペクトされているライダーだ。オリンピックでは確実に金メダルを獲る実力があり、ボイコットした男が、今でも強い影響を及ぼしている。だから、こうした意見が、今、大きくフューチャーされるのだろう。今後の五輪でも常にテリエの意見が亡霊のように出て来る現象は続くのかもしれない。それを打ち消すには・・・?ショーン・ホワイトがテリエ以上にスノーボード界でリスペクトされるライダーになることかも!?

 

 

LINEで送る
Pocket