新たな挑戦を楽しむ!/藤森由香

LINEで送る
Pocket

 

news151118g

インタビューアー&カバー写真:飯田房貴 fusaki@dmksnowboard.com
カバー・デザイン:Shuki

はじめて彼女のライディングを見た時、一瞬で惚れ込んでしまった。スピンを制する力から生まれるスタイリッシュさ。ジブも軽やかに難しいトリックを楽そうに見せる。これまでの女子では考えられなかったレベルの高さから伝わるスタイル。
ライディングだけでなく、その容姿も美しい。スノーボード界に凄いヒロインが誕生したことを強く予感した。

だから、彼女がボーダークロスの選手だと聞いて、そのギャップに驚いた。同時にあれだけ楽しくパークを流していたら、スロープスタイルでも行けるに違いない、と思ったものだ。

あれから8年の歳月が経ち、彼女は今、オーストリアのスチューバイ・グレーシアで滑っている。
この時期にして、最高のパーク環境がある場所。そこには、アメリカをはじめ世界の強豪選手が集まり、切磋琢磨に技を磨いている。
そこで藤森由香は、一か月滞在しトレーニングを続けているのだ。

そんな彼女にインスブルックでインタビュー!!
これまであまり知られていなかった彼女のスノーボードに対する思い、そして五輪への思いを聞かせてもらった。
愛称は、ゆっち。彼女の魅力に迫る!

 

――2014年にソチ・オリンピックが終わった時、偶然、スノーボードの展示会場でゆっちのお父さんを見かけたんです。それで、オリンピックのことを話しました。
「結果は残念に終わったけど、僕はゆっちがスロープスタイルに出場したらいいな、とずっと思っていたんです。だから、今は五輪で頑張って来た疲れを癒し、いずれスロープスタイルに挑戦なんてことになったら嬉しいな。」って、ということを。
そうしたら、お父さんゆっちのスロープでの出場を否定しなかったし、またオリンピックに挑戦してほしい!と言ってくれた。だから、もしかしたらスロープスタイルで五輪出場へ。そうしたら、凄いなあ、ビッグ・ニュースだなあ、と思っていました。そして、実際にスロープスタイルの五輪に挑戦してくれて、嬉しく思います。

実を言うと、バンクーバー五輪の後には、スロープスタイルに挑戦しようとずっと思っていました。


――えっ、本当!

はい。ずっと前から。だけど、クロスとスロープスタイルの両立はその当時クロスで成績を出せていない自分には困難だと思っていたので、クロスに絞って頑張って来ました。バンクーバーで成績を出し、バンクーバー五輪でクロスは最後のオリンピックとして心の中で考えていました。

 

――そうか~、それからスロープスタイル転向を考えていたんですね。
初出場した2006年トリノ五輪の時に7位入賞を果たし、2010年に期待されたバンクーバー五輪で練習中の怪我によりまさかの棄権。周囲の期待や応援もあり、ある意味、その流れがボーダークロスに行かざる得なかった要因にもなったのかな?

バンクーバーオリンピックでは自分自身納得のいかない結果となってしまいました。その後、周囲の期待も含めて、今まで頑張って来たクロスでなんとか結果を出したいと意地になっていた部分もありました。 今となってわかったことですが、スロープスタイルや映像でも頑張りたいという気持ちも持っていて、自分の心の奥の気持ちを押し殺していたんです。

 

news151118h
(2008シーズン、カナダのブラッコムで撮影した時のゆっち。彼女は当時からパウダーやパーク、フリースタイルを楽しんでいた。そして、その軽快なスタイルに驚かされた!)

 

――元々、フリースタイルを楽しんでいたし、また撮影を楽しんでいたことも思い出します。
ところで、クロスからスロープスタイルへの戸惑いは、なかったですか?世界でもそんな例はあまりないけど。

戸惑いは無いとは言い切れないです。ソチオリンピックでパイプのトーラ・ブライト選手がパイプ、クロス、スロープの3種目出場達成を成し遂げた事で刺激を受け、私もクロスとスロープの二種目を考えた事もありました。しかしクロスもスロープも中途半端にやって勝てるほど甘い世界ではない。せっかくやるなら一つの事に集中しないと私には到底敵わない世界だと思い、ずっとやりたかったスロープスタイルをする事に決めました。一般的にはこの年齢での新たなチャレンジは遅いし、人によっては無理でしょ、と軽く言われてしまう事もあります。しかし今は充実した環境の中やりたい活動を心から楽しめているので本当にありがたいです。

 

――ゆっちを見ていると、新しいチャレンジを楽しんでいる感じがします。

はい、とても楽しんでいます。
SBXの大会の時の緊張感とは違った緊張感でスロープスタイルの大会を楽しめています。なんかクロスのときはドキドキ。。。というような感じでしたが、スロープスタイルの大会ではワクワクとした緊張感といった感じでしょうか。さすがにBURTON US OPENの大会ではドキドキしてしまいましたが。。
あと、バートンのガールズとの撮影は、私にとってとても意義のある充実した経験でした。
これまでも様々なところにお世話になり、撮影をして来ましたが、今はバートンからサポートしていただき、映像が世界に配信され自分のライディングを観てもらえるようになった事は言うまでもなく自分の人生の大切な機会の一つでした。
こういった活動でしっかりと自分の良い滑りを魅せられるようになりたいと思います。

 

――日本人のスノーボーダーが世界で活躍している姿を見るのは、とても嬉しくなります。
今季のバートンは女子だけのスノーボード・ムービーをシリーズ化して、凄くガールズに力を入れている印象がありますね。

ジェイク・バートン(バートン創始者)の奥様、ドナさんが、女性ライダーの活動をもっと世に出して行きたいと考えてくださり、その後押しもあってこうしたことが実現できたようです。とても感謝しています。

 

――ゆっちにとって最も楽しいスノーボードとはどんなものですか?

基本スノーボードをしている時は最高に楽しいのですが。
急斜面のふかふかパウダーを滑る事か、練習している技ができるようになってきて成長を実感できる事。

 

――なるほど、スノーボードから受ける「感覚」と「成長」に楽しみを感じるのですね。
ところで、これだけ有名人になったゆっち、まさか今でも実家のお蕎麦屋さんを手伝うということはないですよね?

いや、時々、忙しい時にありますよ。
ファンの方がわざわざ遠くから来ていただいた時に遭遇して、嬉しくなります。
でも、凄く忙しい時に写真など頼まれると、ちょっと大変。疲れてボロボロだし化粧も落ちてるし(笑)

 

――うわっ、まだ手伝うことあるんだ!元々、おいしいお蕎麦さんだし、さらに繁盛しちゃいそう(笑)
今後、スロープスタイル選手としての課題は?

一番は、カッコよく滑りたいですね。あと勝つためにはスピンが足りない。そのへんに取り組んでいきたいです。

 

――ゆっちにとって五輪とは?

魂と人生を磨いて行く成長過程の大きな目標。

 

――凄っ!それくらの気持ちだからこそ、4度もの五輪に挑戦できる。本当、凄いと思います。
最後に今季に掛ける意気込みやゆっちファンの読者の方へのメッセージ、いただけますか?

Burton Girlsの映像を初め、BURTON GAP SESSIONでの映像や今シーズンはHYWODの「Worth doing」でも映像を使ってもらっています。
また、TOMBOYでの映像配信もちょくちょくしているのでよかったら観てもらえると嬉しいです。
私のブログやFACEBOOKやinstagramで情報をキャッチしてください。

みなさんもシーズンが始まるかと思いますが、怪我には十分注意して準備も楽しんでいい冬を迎えてもらいたいです。
山で見かけたら声をかけてください!(笑)

FACE BOOK ファンページ https://www.facebook.com/yuka.fujimori.official/
instagram @yukafujiforest
ブログ  http://ameblo.jp/this-is-yuka-blog/
news151118i

藤森由香  Yuka Fujimori
長野県出身
29歳
スポンサー: BURTON、 OAKLEY、 GALLIUM WAX、 YOKOHAMAゴム、 チームアルビレックス新潟

 

 

LINEで送る
Pocket