アドバンスマーケティング30周年!/マイク宮沢

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国税庁がデータベースによれば、日本の会社は設立してから30年も経てば、ほぼ生き残れる確立は、0.021%とのことだ。
その意味は、100社中の生存率はほぼ0社、1000社あってもほとんど残れないという厳しい数値である。
そんな中、厳しいヨコノリ業界で、30年も歩み続ける会社がある。それが、今回紹介するアドバンスマーケティング、そしてそのカンパニーを立ち上げたのが業界では、「マイクさん」の愛称で有名なマイク宮沢氏。
ヨコノリ界のレジェンドとも言われるマイクさんに、カンパニー生き残りの秘訣や、これからのヨコノリ業界の未来を占ってもらった。

インタビュー: 飯田房貴 fusaki@dmksnowboard.com

 

--マイクさん、アドバンスマーケティング30周年おめでとうございます!
この30年もやって来られたというのは、本当に凄いことだと思います。
そもそもアドバンス立ち上げたのきっかけというのは何だったのですか?

宮沢:1987年、カリフォルニアのハンティントンビーチで働いていた日本企業が倒産。それまで何回か考えていた独立、起業と言うチャンスが来たので帰国することにしました。その数年前から急激に円高になり、外国の物が安く買えることが見えていましたし、これからはますます円高になるだろうと予想していました。そんな中で「何をするか?」ということですがそれは割と簡単に決まりました。自分でもやったこともあるスケートボードです。近所や子供たちの間ですごく人気のあったスケートボードは、まだ日本ではまだあまり流行ってないし、またアメリカと比べるととても高い価格で売られていることなどがわかりました。値段が下がればこれからもっと人気が出るだろうと思ったのです。

 

--設立当時に仕入れたブランドは何ですか?

宮沢:知り合いのサーフショップのオーナーから紹介されたH-Streetが初めのスケートブランドです。それがPlan Bに分社したりしてスケートボードビジネスが成長しました。
創立後数か月で最初のスノーボードとなる、GNUの代理店になりました。スノーボードはまだほんの一部の人しか知られていなかったスポーツで日本にはまだ4ブランドくらいしかなかった時代です。
2年後にLib Techが発売され、そのころからスノーボーダーが急激に増え、大ブームへとつながりました。

--1987年というと、まだまったく世間にスノーボードという存在が知れていなくて、一部のマニアだけが持っていた頃。そして、90年ぐらいから、スノーボード・バブルの波がやって来ましたが、その頃、よく誰にも知れていなかったスノーボードの代理店になりましたね。

宮沢:あるサーフショップからSims(シムス)の話を聞きスノーボードの存在をしりました。もともとスキーヤーで雪山での遊びの楽しさをわかっていたのですぐ「おもしろそう!」と思いアメリカの知り合いに頼んで、調べてもらいGNUが浮かんできました。
1988年1月のSIAトレードショー(注:アメリカで行われる世界最大規模のウィンター商材展示会)にて契約、初回注文と言う調子で進みました。


(左、Jamieの初めてのプロモデルOctopus 1994発売、右、Lib Techはじめの頃(1990年)の人気グラフィック!両方共凄い人気となり、スノーボード・ブームを牽引した。)

 

--このマイクさんのヒラメキというか、感性とも言えるものが、現在の発展にもつながって来るのですね。
今、これを読んでいる読者の方の中には、そもそもスノーボードが急速に広がった時代を知らない方も多いと思います。
当時の状況は、どんなものだったのですか?

宮沢:1990年、大きな話題になったLib Techの発売もあり一気にスノーボード時代開幕!と言う感じになりました。
Lamar(ラマー)やLook(ルック)などの新しいブランドがいっぱい誕生し、97~98年頃にはボードブランドだけでも300近くあったのではなかったかと思います。国内ブランドだけでも50から60ぐらいはあったかと。
売り上げボードだけで100万本近くにはなっていたと思います。

 

--業界人にとっては夢のような時代ですね!これほどまで急激に発展し、後にバブル崩壊してしまった要因は何だと思いますか?

宮沢:人気が出た理由は、やはりアメリカ生まれのスノーボードが持っていた過激でアンチソーシアルなイメージが当時の平和な時代に生まれ平凡な世の中に退屈していた若者たちに響いたからではないですかね。ビデオで見る蛍光色の派手なウエアーなどのビジュアルだけでなく、ボリュームマックスで流れるハードコアなミュージックにもほとんどの若者は参っていたし、超クールなヒーロー達にあこがれて夢中になった時代ですね。
でも21世紀に入り世界的に景気が悪くなったり、パソコンゲームのブームが来たり携帯が普及してきて、アウトドア―スポーツをしなくなってしまった。その傾向は今でも続いているので少し気がかりですね。
こんなに素晴らしいスポーツだから必ずまた人気が出ると信じてるけど。

 

--どんなものでも流行の波はあり、本来スノーボードの楽しさが改めて何かのきっかけでもっと多くの人に伝われば、第二次スノーボード・ムーブも起こるかもしれませんね。
日本の様々な業種のカンパニーで、30年も生き残るところはほぼゼロなのに、この浮き沈みの激し過ぎるヨノコリ業界で30周年って凄過ぎます。
ここまでやって来れた理由は?

宮沢:そうですね、何点かあると思いますが、先ずグッド・プロダクト、グッド・ブランドに恵まれたことです!
GNUやLib Techを作っているMervin MFGはとても自由で革新的な会社で、大きなセールスに繋がる技術開発や発想の転換によるヒット商品を産む力を持っています。
それとジェイミー・リンやトラビス・ライスを筆頭にする超人気ライダーがいてブランドのイメージを常に高める活動とプロモーションを続けていることでしょうね。

第二の理由としてはアドバンスのスタッフのお陰だと思ってます。全員がスケートボードやスノーボード、またはサーフィンが大好きです。大好きだからいろいろ知っているし、忙しい時でも頑張れる。彼らの貢献はとても大きいと思います。

第三としていい時代にやって来れた!ということですかね。横乗りスポーツが始まり多くの人が参加して大きくなる時代に居れた事ですかね。これは本当にラッキーだったと思います。運が良かったとしみじみ思います。

 


(世界の業界人から、そしてライダーから慕われるマイクさん。ジェイミー・リンを日本に呼んだのもマイクさんの功績!)

--そもそも、マイクさんがアメリカで仕事していたのが気になります。もしかしてマイクさんってアメリカ育ちですか?

宮沢:21歳の時からアメリカに住み青春・独身時代はアメリカで過ごしましたので準アメリカ育ち?ですかね!(笑)
その間、英語の勉強だけはいっぱいしたと言う記憶がありますが、そのほか仕事や余暇の時間での貴重な経験や体験を通し、幅広い考え方や世界が理解できるようになったと思います。

 

--マイクさんとお話をしていると、こうした経験が、今のビジネスにつながっていることを感じます。あとマイクさんは、アドバンスのイベントなどでジェイミー・リンを日本に呼んで親しい関係というイメージがありますが、ジェイミー・リンに最初に会った時の印象は?またマイクさんから見てジェイミー・リンというのは、どんな存在か教えていただけますか?

宮沢:最初に会ったのは1991年、北志賀の大会に参加してもらいました。外人はマット・カミンズとサーシー・ウォーレスの3人だけ、まるきりレベルの高いライディングをしていたので大いに注目を浴びたね。

ジェイミーはまだ17歳の高校生で丸坊主、ちょっとアジアンティックな顔立ちでキッカーをぶっ飛んでたんで一気に大人気になった!それからのジェイミー人気は本当に半端なかったね!それは今にまで繋がっているけど。そしてジェイミーはスノーボード業界一のジェントルマンと言っても過言では無いと思う。いつも物静かでファンをとても大事にするクールなスノーボーダーですね。勿論、誰でも知っているけど、素晴らしいアーティスト。24年間、彼の全てのボードは自分で描いている。
彼が日本に来ていなければスノーボードのイメージは違うものになっていたのではないか?と言えるくらい日本のスノーボードシーンに影響をあたえた人。おそらくトップのレジェンド・ライダーでしょうね。

 

--マイクさんとお話して、30年も続けていけるヒントをいただいたように思います。ヨコノリが大好きなスタッフやライダーを大切にするお気持ちも伝わりました。
最後に、今後のスノーボード界に期待していること。またアドバンスマーケティング・カンパニーの目標を教えていただけますか

宮沢:ここ10年ほど意識的にやって来たのはキッズにスノーボードの楽しさを教えたり、スキルアップのためのデイキャンプを開催してきました。4~5歳から始めたら必ず上手になりその中から世界に飛び出すスノーボーダーが出てきています。すでに前回のソチオリンピックでそのことは実証されています。今後ますます々キッズスケートボーダーとスノーボーダーを増やしていくことに自分の時間を費やしていきたいと思います。その結果これらのボードスポーツを楽しむ人が増え、よりハッピーでヘルシーな社会になることを目標にしたいと思います。
これからも大好きなこの業界や知り合いの方々のために、ボードスポーツの発展のために積極的に頑張っていくつもりです!

 


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