小さな和製マリー 佐藤夏生

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マリー・フランス・ロイのようなライダーになりたい!そんな目標を持って彼女は、カナダにやって来た。
最初は、ウィスラーにあるスノーボード専門学校CSBAに通って、今は地元の高校に行きながら、スノーボードに驀進中。
今年3月に開催されたコンテスト『You Look Good Rider’s Cup』では、SW/BS 540を決めて初のプロ戦で優勝!憧れのマリーに近づいた。今回は、若干17歳、将来楽しみな小さな和製マリー、佐藤夏生だ。


Interview & Photo by Fusaki Iida
 

You Look Good Rider’s Cup(以下、YLGRC)で自身初の大会で優勝。参加するにあたり、勝利は狙っていたの?

レベルの高いカナダの大会で見事に優勝!

優勝を狙って参戦ということではなかったです。YLGRCはカナダでの初SlopeStyleのプロ戦ということもあり、まずは経験ということで高石周コーチ(注:夏生が通っていたCSBAのコーチ)と腕試し位の気持ちで行ってきました。正直開催地のSeymourというスキー場で一度も滑ったことがなかったので少し不安なところもあったりしましたが、海外プロ戦という響きにモチベーションは上がってました。 


気分上々で挑んだということだけど、今回大会でうまくいった要因は何だと思う?

やっぱり大会の雰囲気を楽しめたこと。そしてメンタル・コントロールだと思います。「大会」という緊張感からか実は予選も決勝も1本目はうまくいかなかったのですが、友人が声をかけてくれたことや周コーチからのアドバイスもあり2本目では決めることができました。コーチとCSBAで学んだメンタルトレーニング、そしてウィスラーでできた友人に感謝しています。

どんなアドバイスや励ましの声をもらったの?

去年の大会で知り合ったカナディアンの子もアマチュアカテゴリーで参加していて、朝からお互い頑張ろうねって話してたんです。それで上手くいかなかった時も次は絶対うまくいくよって励ましてくれたりして。英語だと表現がストレートに伝わるなあと思いました。

周コーチにはまず力み過ぎと言われ、そういえば!と根本的なことを思い出しました。うまくいかない時に煮詰まってしまい基本的なことを忘れがちになってしまって。そのたびにコーチのアドバイスには助けられていて。とても感謝しています。精神面もしっかり自ら調整できるようになるまで、まだまだ修行が必要です(笑)。

何歳からスノーボード始めたの?

3歳くらいの頃、父の影響でスノーボードを始めました。新潟の越してきたのもその頃です。それからスノーボードは生活の一部のように続けて来ました。

英語の方はかなり自然な感じで話せるけど、日本から来て、こっちの学校で(英語面など)で、困ったことがなかった?

最初英語が苦手だったけど、持ち前の明るい性格でカナダ生活にも慣れた様子。

カナダに来た初めの方は英語聞きとるのも話すのもまだ難しかったです。中学生の時にアメリカに毎年1、2ヶ月滞在した経験があるので英語環境に全く慣れていないという訳ではありませんでしたが、カナダに来てから本格的に勉強を始め、アメリカに行った時よりも格段に英語が生活の一部になってくるようになりました。

CSBAではInternational HouseのESL(English Second Language)の授業に入り、他国の生徒といっしょに英語で英語を勉強するスタイルだったのでそこで一気に英語に親しめるようになりましたね。初めの方はやはり本物のカナディアンの英語を聞き取るのも大変で自分の言いたいことを伝えるにも言葉が見つからなかったりと、これで高校に進学して勉強ができるのかと不安でした。しかし勉強を続けて積極的に周りにどんどん話していくようになったらいつのまにか自然に身についていった感じです。高校に入ってから苦労したのは理科などの専門用語。たまに辞書にも載ってないので(笑)。

山に行っても地元の友達に声を掛けられるし、かなり馴染んでいる様子。日本の高校生とカナダの高校生は同じようなノリなのかな?

イメージ通りこっちの子はとにかく何にでも大袈裟だと思います(笑)。好きな物は好き、嫌いな物は嫌いと思ったことをガンガン口に出してきますよ。テンション上げさせられるしプッシュされるし、特に滑ってる時はかなり面白いです。何をやるのか決めて、ドロップインして、上手くいけばHigh Fiveの自然な流れが好きです。山での知り合いは高校に通い始めてから一気に増えました。友達の友達繋がりでこれからもローカルともっと知りあっていきたいです。中学卒業後カナダに来たので日本の高校は分からないのですが、良いノリには良いノリで返してくれるカナダの高校生の騒ぎ方は気に入ってます。

夏生のようにスノーボードが大好きで、ウィスラーのような海外の環境で学びたい、という人もいると思うけど、そんな人にアドバイスを送るとしたら?

私はやりたいと思った時に、やりたいと思ったことを始めることができて、本当に環境に恵まれていると日々感じます。カナダに来ていなかったら出会えなかった人、学べなかったことがたくさんあると思います。私も始めはわからないことやうまくいかないことがたくさんあって不安でしたが、目標と楽しみ方が見えてきてからはチャンスを逃さなくて良かったと思うようになりました。もし環境が揃っているなら、ちょっと度胸を決めるだけで世界が広がるのかななんて思います。これからの私にも必要なことだと思います!

現在は、SW/BS 720を大会で出せるように練習しているということだけど、スイッチ・バックサイド・スピンをすることで、気をつけていることは?

SWBSはだんだんと慣れてきました。720もついこの間コーチにちょっとポイントを教えてもらったばっかりで、まだまだ精進中です。初めはスイッチでジャンプに入るのがすごく怖くて、ブラッコムのグリーンパークの本当に小さいジャンプでずっとハイクして練習してました。それで慣れてきたのでジャンプのサイズを少しずつ大きくしていって、回転数も徐々に増やしていくことができました。私はどのスピンでも抜けが早くなりがちなので、少ない回転数から練習しつつ確認していくように気を付けています。あとはトランポリンとイメージトレーニングで空中の感覚をつかめるように取り組んでいます。

本当、地道に努力で習得して来たんだね。
ところで、
14歳の妹さんがJSBAプロと聞いたけど、なつきにとってはどんな存在?

妹・亜耶が去年パイプでJSBAプロに上がったこともあり、お互い刺激を受けています。本音でプッシュしあえるので、良い滑り相手でもあり良いライバルでもあります。


日本でプロ活動することをどう思う?

特に海外ではプロの定義はスポーツが職業であるか、稼いでいるか、だと思います。とにかくこちらでいう「プロ」の活動に近づけるように頑張っていきたいと思っています。

長いスノーボード経験の中で「辞めたい」と持ったことはない?

スノーボードを始めた頃の記憶がまったくないので、気がついたら滑ることが1つの生活のルーティーンになっていたということもあり、どうしてスノーボードをしているんだろうと思うことがありました。本当にスノーボードが好きだから続けている、続けたいと思っているという気持ちをしっかりと見つけられるまで煮詰まってしまうような時もありましたが、少し悩んだこともあって今では自分のやりたいことがクリアに見えてきた気がします。


今後の課題は?

自分の体から心まで自分で管理できるようになることです。特に精神面は、まだまだ周りの方たちやコーチに助けてもらってばかりなので、トレーニングが必要です。あとは文武両道を目指して高校生活の方も充実させビジョンを広げたいと思っています!

現在カナダの高校生だけど、あとウィスラーにはいつまで滞在するのですか?

今年は高校1年目なので、卒業までの2年間はまだここで修行させてもらうつもりです。

ウィスラーは夏でもグレーシアで滑れるし、あと2年あればまだまだ成長できるね。
最後にウィスラー高校生活中にやり遂げたい目標は?

目標はとにかく上手くなることです。後ろを滑ってて楽しいって言われるようなライディングがしたいです。あとはウィスラーローカルや他のライダーともどんどん知りあって世界を広げていきたいですね。
偏りのないよう、高校留学とスノーボードの両方を充実させられるよう頑張っていきたいです!

佐藤 夏生
NATSUKI SATO

年齢:17歳
出身地:東京

Sponsors: ROME SDS 32 Dragon Queen B. 00Project

身長:160cm
スタンス幅:54cm
スタンス角度:15/15

好きなライダー:MFR, Raewyn Reid
好きなトリック: クレイル

これまでの出演DVD: Slowlife The Rookies, SexyBites, Emerald Kiss

佐藤夏生ブログ: http://ameblo.jp/natsuking326/

 

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