ハウツー・ムービー浪人のメイン・ライダー/ルーブ・ゴールドバーグ(2)

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ハウツー・ムービー浪人のメイン・ホストはルーブ・ゴールドバーグだ。
スノーボードがうまくて、とてもナイス・ガイ。そして何しろユーモア溢れるキャラクターは、人を惹きつける。
dmkとの付き合いは長く、まだ無名の新人の頃からルーブの才能の導かれて、日本のメディアに紹介して来た。その期待に応えてルーブは地道ながら一歩一歩プロ・ライダーとして実績を残す。
そんなルーブにフサキが直球インタビュー。よーく知っている仲だからこそ、普段雑誌インタビューでは聞けないようなことまで、突っ込んでトークをした。

フサキ(以下F):この春から夏にかけて見かけなかったけど、いったいどこに隠れていたの?
ルーブ(以下R):撮影をかねたスノー・トリップで、ほとんどウィスラーにいなかったんだ。4月にコロラド・ブリッケンリッジのスノーパークに行った。そこにあったキッカーは80フィート(24メートル以上)の大きさクラスもあったよ。その後はウィスラーに戻って、スノーボードしたり仕事したり(注:ルーブは地元のピザ屋で宅配業務をしている。時には朝方まで働くこともある)、そしてナイトロのスノーボード・キャンプでスイスに行ったんだ。スイスの後には、ウィスラーで5日間ばかり滞在して、オートバイでマウントフッドへ。そこでキャンプしながら過ごしていたよ。

F:ルーブはTREETOP社のビデオがメイン・フイルムだけど、今年もラスト・パートを飾れた?
R:今年のラストは春のビッグ・エアー大会で3位に入った、マイク・オーサチャック。だけど、もしかしたら最初のパートに入ったかも? まだ、わからないけど、フサキもよく知っているオレの相棒マイク・ターナーかオレだと思う。だけど、オレの方が働いたから勝ったかも。
注:スノーボード・フイルムで最初と最後のパートを取ることはひじょうに名誉とされ、スポンサーなどの評価も高くなる。昨年ルーブはクレイグ・ケリーなど並みいる強豪ライダーの中にあって見事に最終パートを任された。このインタビュー後に、今年も名誉ある最初のパートを飾ることが決まった。

F:フイルム撮影って時間かけて撮影する割には、使う部分ってほんの一部だよね?
R:そうだね。スノーモービルでバックカントリーに行って、結局、半分は移動時間になってしまうからね。

F:天気も良く、雪も良く、ジャンプするところもいい、という最高の環境でルーブはどんなこと考えて挑むの?
R:撮影しているライダーがすべて理解しているかどうかわからないけど、こうすべき!ということが1つある。それは、撮影では自分がきちんとイメージでき完璧にできる技をやる、ということ。1つのロケーション現場でチャレンジできることは、せいぜい2、3個が限界。それ以上、いろいろな技をやってもムービー的には必要ないから。その中で例えば、バックサイド720とかキャブ540を完璧に決める。できるかも?という技では、まだ自分の技とは言えないから、そういったことはやらない方がいいとだろう。
時々、撮影ででいつも同じような技ばかりやっている奴を見かけるけど、あれはカッコ良くない。例えば、オレがバックサイド720ばかりやっていたら、ルーブはバックサイド720野郎と言われるのがオチだからね。いろいろな環境でいろいろな技ができて、しかもそこにスタイリッシュさが求められるんだ。

F:ルーブが好きなのはバックサイド720なの?
R:それはもう大嫌い! この技は知り過ぎたからね。今、好きなのは、キャブ720だよ。

F:最近、撮影ばかりのイメージだけど、大会には出ないの?
R:大会は好きだよ。今年もニッポン・オープン(注:ルーブは初参加のニッポン・オープンで見事ビッグ・エアー大会で5位に入った)に出ただろ。3年前に出たVANSトリプル・クラウンにも参加したいね。あの時より、上達しているし。スロープ・スタイルの大会だからね。

F:大会に出たら良い結果残せそう?
R:ジャンプはいいところに行けると思う。後はレールを頑張らないと。今年は結構レールに入ってうまくなったけど、もっと練習しないと。

F:スノーボードの好きなところって何?
R:バックカントリー、スノーモービル、パウダー、ジャンプ、友達とつるむこと。まあ、すべてだね。あるライダーがもし、スノーボードのあるパートが嫌いって言ったら、それはその部分でうまく行かないからじゃないかな。

F:ルーブにとって、スノーボードとは?
R:うーん、何だろ。最高におもしろいもの。しかも、友達といっしょに楽しめる。

F:もし、スノーボードやっていなかったら、今頃何やっていると思う?
R:学校で面倒なこと起こしていたかも? それかアート的なことが好きだから、カメラマンや絵描きになっていたかもね。絵を描くのは好きで、実家(モントリオール)のお袋の部屋にオレの絵が飾ってあるよ。あと、会計士とか。

F:えっ、ルーブが会計士?
R:オレ数学は得意だったんだよ。以前、ナード(注:真面目でガリ勉、いじめられっ子的なイメージ)だったし。

F:ルーブはナードだったの(笑)!
R:ああ、必ず宿題もやったしね。日本での評価方法とは違うと思うけど、平均値80%(注:偏差値のようなものだろう)だよ。成績はクラスでトップ・クラス。だけど、一生懸命に勉強して来たオレと不真面目で努力もせずろくな成績も収めていない野郎が、同じレベルで卒業できる、とわかった時に切れた。その時から急に様々なこと投げ出して、危うく卒業でなくなるとこまで行っちゃたよ。

F:まあ、スノーボードと出会って良かったね。最初からプロになるとう考えていたの?
R:最初はウィスラーにバケーション気分でやって来たんだ。だけど、ローカル大会で優勝するうちに自然とそういう方向になって来た、という感じ。楽しかったから。

F:ところで初めての日本はどうだった?
R:最高だったね。ニッポン・オープンに参加して、天神平で撮影して。天神平では初日に40センチものパウダーを滑って、さらに翌日に50センチも降って、パウダー・ランを楽しんだ。そんな素晴らしい環境なのに、人が少なくてビックリしたよ。

F:日本人についてはどう思った?
R:ナイスな人たちばかり。英語でのコミュニケーションが難しい時もあったけど、田舎の人の温かさも感じたし。

F:日本の自然は?
R:とてもきれいだね。木を1つとってもカナダとは違う感じで美しかった。野生のサルを見た時には、ちょっとビックリしたよ。一度に30匹ぐらい見たんだ。

F:女の子は?
R:大会に出ているととてもモテたよ。ゴールエリアのところとかで写真撮られて、そしてキスもされたんだ。

F:本当かよ!
R:ああ、もうビックリしたよ。オレは恥ずかしがり屋だから、あまり女の子に近寄れなかったけど、ショーン(注:dmkと親交の深いカメラマン。北米雑誌で活躍中)なんか、最悪。女の子のお尻とか触っているんだから。

F:まったくショーンはしょうがねえ奴だな。ルーブは女の子と何事もなかった?
R:1度だけもう少しで×××、ということがあった。だけど、その日酔い過ぎて、道脇のデッチ(川)に落ちて、それで逃げられちゃった。

F:アハハ(笑)、バカだなあ。ルーブはどんな子がタイプなの?
R:スマート(頭が良い)でインデペンデント(一人で何事もできるタイプ)、そして小さくて可愛い子。黒髪がいいね。

F:ウソつけー! これっ、日本向けのインタビューだから、わざと日本の子に好かれたくて、そんなこと言ったんだろ?
R:本当だよ、今まで付き合った子って、みんなそうじゃない。髪だって黒でなくてもブラウンとか濃い子がいいんだよ。

F:確かにそう言えば、今までの彼女(注:ちなみに今、ルーブは彼女がない)ってそういう子だったなあ。日本にはまた行きたい?
R:ぜひとも。ニッポン・オープンの大会、そして天神平にもまた行きたい。

F:2月だと、dmkクラブのキャンプもあるから参加できるとおもしろいなあ。
R:時期が同じなら、ぜひアレンジしてほしいね。フサキがやっているクラブのスノーボーダーとかにも会ってみたいし。

F:ところで、この冬のプランは?
R:まだ決めてない。どれくらいお金があるか、によるね。撮影をたくさん続けて行くことは確か。なんとかもっと上のランクに行って、稼ぎたい。

F:ルーブはフォトインセンスティブ(注:雑誌やムービーに登場することでスポンサーから払われる契約金のこと)あったよね。
R:うん、だけどUSのトランズとかスノーボーダー誌に出ないと。

F:今年、スノーボード・カナダ誌の表紙に出たけど、あれだと大してもらえないの?
R:スノーボード・カナダ誌だとUSで450ドル。トランズ誌なら1000ドルはもらえる。

F:日本の雑誌での掲載もフォトインセンゥティブ契約に含まれるだろうし、そっちの方はオレがサポートして行くよ。質問チェンジ。ウチのサイトでは、ハウツー好きな方が多いけど、上達するために必要なことって、何だと思う。
R:楽しむこと。あと、新しいことやるのって大変なことだから、気楽にやって行くこと。焦ってすぐにメイクしようとするとイライラするもんだから、怒らないで気長にね。

F:最後に夢を聞かせて。
R:スノーボードをしに行った後、仕事(ピザ屋)に行かなくてもいいこと。友達と楽しくスノーボードして、一日中ジャンプして、家でビールでも飲んでまた友達と楽しく時間を過ごしたいね。そんなこと続けられたら、どんなにいいだろう。まあ、それが夢ってわけでもないかもしれないけど、スノーボードはずっと続けて行きたいし、この仕事を大切に守って行きたい。

 

RUBE PHOTO HISTORY

1999年夏スーパー・パイプ・キャンプで
初めてルーブ会った。
当時、全盛期だったアラン・クラークに
負けないほどの高さのエアーを決めた。
まったくの無名ライダーであるルーブに惹かれた瞬間だった。
ディガーだったルーブは朝から晩までずっと働いていた。
疲れているだろうに、誰よりもハイクをする。
夜9時になって日が沈む頃、最後まで飛び続けていた。
そのスノーボードに対する姿勢に感銘を受けた。
やる時にはやる。
能書き一切垂れない。
難しいことをやった時も決して、
難しかったなんて言わない。
三輪式ソリでレールを一発メイクした時には、
クソ度胸の良さにビックリ。
周りにいたみんなからの歓声を受け、
照れくさそうな顔が印象的だった。
2001年スーパーパイプ・キャンプにて。
2週間前の浪人ムービー2での撮影終了後、
撮影したワンカット。
プロフィール用写真を撮っている最中に睡眠(?)
長年ずっといっしょに撮影して来たから、
気心知れてとてもリラックスしてくれてるようだ。

ルーブ・ゴールドバーグがメインで登場するハウツー・ムービー浪人2は、秋に発売予定。

ルーブのプロフィール・ページ
http://www.dmksnowboard.com/rider/rube/index.htm

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