スノーイング誌の若大将編集員/宮崎 大輔

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スノーイング誌には僕がよく知っている編集者が3人いる。創刊初期から活躍して来た編集長のダーヤマ、新鋭で向上心の強いDieGoは業界でも評判上々! だけど、今回紹介する8というのは、以前いっしょに取材トリップに行ったし、何か気になるんだなあ。物腰はやや弱めなんだけど、突然自分の意志を貫きビシッと強くなるようなことも。そんななんともつかみどころのない(?)8にインタビュー慣行。

 

写真1フサキ(以下F):スノーイングに入ったきっかけは?
宮崎“ハッチ大輔”(以下8):元々スノーボードの仕事がしたかったんだけど、大学卒業後はそのままサラリーマンをしました。でも、その会社はすぐに辞めてしまいました。その後ちょっとだけスノーボードのチューンナップ工場でバイトをしていたのですがスノーイングの募集告知を見つけて応募しました。ちなみに応募は2回目で、1回目は直接電話して履歴書を送ったのですが、ダメでした。

F:元々スノーボードが好きだってことは、自分でも雑誌買っていたの?
8:そうですね。中身しだいでいろいろ他のも買っていました。

F:実際に今、作り手になって大変だったことって何?
8:予想以上に滑れない。生活が不規則になる、というのはわかっていたけど、思ったより滑れないのが厳しかったです。取材とかで山に行っても滑れないですからね。けど、最近は滑れるような取材を増やしまくってます。

F:ジレンマとかなかったの?
8:ありましたよ。でもそれは、やりようかな。

F:逆におもしろかったことは?
8:やっぱり今まで雑誌とかビデオでしか見れなかったライダーたちと滑れること。国内だけでなく海外でも。後はやっぱりいろいろなところに行ける。

F:今までで一番印象に残っている仕事は?
8:エアー&スタイルに海外での取材。

F:どう、ビビッた?
8:ええビビリましたね(笑)。というかおもしろかったです。

F:今、日本でスノーボードの雑誌って多いけど、何か戦略というかこうやっていくぜ、というものはある?
8:まず一番はライダーとのコミュニケーションを大切にすること。そして、ライダーといっしょに企画をやったり、今までメディアに出てきてないけど、本当にうまいライダーを探したり。そういう状況に持って行きたい。他には、そうですね。スノーボードというものの中身を今まで知らなかったような人にも伝えていきたいです。

F:なるほど。ところでさ、今、熱いライダーって誰だと思う。
8:うーん、熱いライダーはたくさんいるのであくまでオレの好みで言います。オレの中ではアキさん(平岡暁史)、タダシ(布施)、ハッシー(橋本貴興)、マグン(林正久)、吉野くん(吉野満彦)、テルさん(安藤輝彦)ヒデさん(石原英明)、シュウくん(梶浦修治)、アンディー(安藤ケンジ)。アキさんはその本当のスノーボードをもっと広めようという考え方。タダシは本当にインターナショナルのライダーとしてやって行けるから。ハッシーはスケートとスノーの完全なる両立とスタイル的な好み。マグンもスケート・スタイルと飛びのデカさやランディングのうまさかな。吉野くんとテルさんは熱すぎる人柄・滑り。ヒデさんは考え方・滑り。シュウ君は人柄・滑り。アンディーはどこでも楽しむこと。みんなもちろん滑りはうまいし格好いい。海外のライダーでいうと、ロメイン・デ・マルキ、ブレイズ・ローゼンサル、ジョン・ジャクソン、ジョン・ロス、ジョエル・マハフィー、アンドリュー・クロフォード、マーク・フランク・モントーヤ、ボビー・ミークス、スコッティー・ウィットレイク、JP・ウォーカー、BJ・ライネスなどなど、とにかくみんな自分を持っていて、格好いい。そしてスノーボードを楽しんでる。

写真2F:フーム、興味深い意見、ありがとう。ところで、何で編集後記のところで「8」になっているの?
8:入った頃、飲み会をやってもらって。その時に昔、みつばちハッチに似ていると言われたと話したら、それからハッチ呼ばれるようになって8に。

F:自分では気に入っているの?
8:半々ぐらいかな(笑)。

F:今度は難しい質問なんだけど。最近、この業界自体小さくなっているでしょ? 何か大ちゃんの方から、こうした方がいいんじゃない、とか意見ある?
8:スノーボード業界は膨張しすぎたと思う。大きいメーカーはより大きくなり、ビジネスとしての考え方を優先しないと会社が回らなくなってしまってるんだと思う。その結果ライダーを減らしたり、規模を縮小したり。でも一方で良い傾向もある。例えば、ライダーが起こしたブランド、ライダーが深く関わっているブランドが徹底した商品開発で良いギアを作り出している状況がある。これはスノーボードの魂をしっかりと伝えることができている。それから、スポーツが盛り上がるための条件としてよく言われるスターの出現、そしてそれによる夢の出現。東京ドームや札幌のエアーコンテストが2-3万の観客を集めて盛り上がっていること。そしてその表彰台に今や日本人ライダー(平岡暁史、鈴木伯)が名前を連ねていることや、海外ブランドと直接契約し、世界的に有名になるライダー(田原“RIO”勝也、布施忠、原祐司)そして、ライダーによるビデオ制作活動(First chirdlen、Red-eye、UN-KOWNなど) とにかくライダーのスノーボード活動に対する意識がかなり高くなってきていると感じます。ブランドも海外進出しているブランドが多くあって、ドメスティックブランドという言葉はもはや過去のモノになりつつあるとも感じます。そして大きいメーカーはスノーボードをより多くの人に広めようとしています。こんな感じで、確かにモノは売れなくなってきていると思うけど、みんなスノーボードが好きで行動しています。なんで、これから環境は良くなると考えています。

F:なるほど。ところで好きなゲレンデは?
8:ニセコひらふ。ナイターでパウダーを楽しめるから。後はガーラ湯沢。アクセスが簡単で行きやすいので。それでパークが調子いい。

F:さっきほとんど滑れないと言っていたけど、今、年間どれくらい滑っているの?
8:取材も入れて60日間ぐらいかな。

F:体力いるね。何かアドバイスある、この仕事やりたい人に。
8:そうですね、スノーボードが好きだったら良い。大事なのはスノーボードが好きで雑誌が好きという熱い思い。

F:英語とパソコンは?
8:できた方が良いです。特に原稿打ちが仕事なので、タイピングのスピードの早い遅いは、すぐに自分の仕事のスピードに現れる。

F:今期の目標?
8:楽しく滑る。

F:将来の夢
8:月刊販売数で少年マガジンを抜く雑誌を作る。

インタビュー後記:
インタビューしてテープを起こした後には、必ずメールで内容を確認してもらうことにしている。それで8はこんな回答をして来た。「初めてインタビューされて、いままでインタビューしてきたライダーの気持ちがわかりました。結構思ったことを正確に伝えるのって難しいですね。勉強になりました。ありがとうございました。」このメールを見て、この素直さが彼の成長肥やしになっているように感じた。インタビュー内容の好きなライダーでの一言分析もうまいし、確実に成長している姿を見て頼もしかった。

写真3

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