【動画】先行動作と逆捻りのことを伝えるカナダ・メソッド

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カナダのスノーボード・インストラクター協会、CASIから最新動画がアップされているのでご紹介しよう。

お題目は、先行動作を使ったターンと逆捻りターン。

カナダの基本姿勢メソッドでは、スタンスは極力、自然な立ち位置のままにすることを推奨する。
日本では、上半身は進行方向に向け、後足に乗るようにアバドバイスされることが多いが、カナダではその捻った姿勢を直されてしまう。


(左、日本の教程スタイルの基本姿勢。右、カナダの教程スタイルの基本姿勢。)

日本からカナダに来て、インストラクター試験を受ける多くの人が、戸惑うポイントだ。
この完全な横向きのスタイルを習得しておかないと、試験で減点にされてしまうだろう。

日本でプロ資格を得て、カナダではレベル3という高いイントラ資格を持つ、CSBAのEigoコーチによれば、
「日本ではカービングを基礎として発展したメソッドのため、このような違いが出たのではないか。」とのこと。

確かに、カービングターンをした時には、上半身をある程度、前に開き、後足に乗り続けている方が有効だ。前に開いた分、進行方向へのバランスが広がるし、後ろに乗った分、強いエッジングが得られる。

日本のデモのスタイルを見ると、この基本姿勢になるのも頷ける。

 

カナダで逆捻りターンは悪だけど

今回の動画のテーマは、テール振るような逆捻りを使わずに、先行動作(Rotation)ターンしよういうもの。

※先行動作:目線、手、などをこれから進む方向にほのかに導き、ニュートラル・ポジション(中間姿勢、つまりスタンスに忠実なままの姿勢で腰を前に向けない、横向きを維持する姿勢)を維持したままターン。実際には、前足首の曲げも活用し、ターンを導く。

まず基本は、肩、腰、ボードのラインがすべて平行。
後ろの手をまるでモーターボートをコントロールするように、テールの上の位置にあり続けるようにアドバイスしている。
その基本的なスタンス(基本姿勢)を習得した上で、先行動作を入れよう、ということだ。

対して、後足を蹴りだすような逆捻りターン(Counter-Rotation )は、エッジの切り替えには役立つかもしれないけど、バランスを崩しがちだ、ということを伝えている。

確かに、初~中級者の方で、怖がるあまり後足に体重が乗り、エッジの切り替えの時、無理やりにテールを振ってターンを完成させるような逆捻りターンは、スノーボードを始めた方がやりがちなダメな滑り。
その結果、そのまま逆捻りが癖となってしまうような滑り方をしている人も少なくない。

だが、カナダの教程でこの「悪」な滑りと言われる逆捻りを、日本では積極的に取り入れているデモンストレーターもいる。
例えば、コブの滑走では、うまくボードの真ん中から前に乗りながら、テールを振る逆捻りターンをするようアドバイスしているのだ。
その結果、初歩の段階のコブ滑走ができるようになり、後々、素早く板をコントロールするテクニックを身に付けコブが滑れるようになるという教え方だ。

また、雪をスプレーする時の動きは、逆捻りになることが多い。
例えば、レイバックという上半身と下半身を捻って、ヒール側でスラッシュするテクニックは、まさに逆捻りの動きだ。
トゥサイドでスラッシュする、まるでボーリングの投げたフィニッシュのような恰好も、逆捻り。

パイプやキッカーでもちょっと急激にスピードを減速したい時(=スピードチェック)にも、逆捻りの動きを入れることがある。

カナダでは悪者な逆捻りターンだけど、日本では積極的に使うケースもあるし、実際に世界のライダーたちが使っているケースもある。だから、逆捻りイコール、悪!というのは、どうかな、と思うけど・・。

ともかく、日本人のスノーボーダーが、カナダのイントラ資格を取る上で注意しなくてはいけない点なので、気をを付けたい。

ちなみに自分は、20年以上も前に、CASIのレベル1と2を所得したのだけど、その時に思ったことは、「試験が受かるためには、自分の考えは違うと思うことでも、受け入れよう。」ということ。その結果、試験管に認められて、ほぼ満点で合格!(笑

もちろん、CASI試験講習は、自分が知らなかった良い知識も得ることができ、とてもためになるものでした。
興味がある方は、ぜひチャレンジしてみよう!

 


飯田フサキ プロフィール
東京都出身、現在カナダ・ウィスラー在住。
スノーボード歴30シーズン。そのほとんどの期間、雑誌、ビデオ等スノーボード・メディアでのハウツーのリリースに捧げている。
90年代を代表するスノーボード専門誌SNOWing誌では、「ハウツー天使」というハウツー・コラム執筆。季刊誌という状況で100回以上連載という金字塔を立てる。またSnowBoarder誌初期の頃から様々なハウツー・コーナーを担当し、その中でも一般読者にアドバイスを贈る「ドクタービーバー」は大人気に!その他、自身でディレクションし出演もしたハウツービデオ&ハウツー本は大ヒット。90年代のスノーボード・ブームを支えた。
現在も日本最大規模のスノーボード・クラブ、DMK Snowboard Clubの責任者として活動し、シーズン中に一回は日本へ帰国しコーチングも行っている。
普段は、カナダのウィスラーのインストラクターとして活動し、今なお世界中の多くの人にスノーボードの楽しさを伝え続けている。

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