スノーボード ストレッチングをやろう

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こちらの記事は、改めて最新リニューアル版を以下のページにアップしました。
https://dmksnowboard.com/howto/9stretching

以前、プロ・スノーボーダーのトレバー・アンドリューにインタビューした時、上達のコツを聞いたら「ストレッチングをやること」と言っていたことを思い出します。確かに、ストレッチングするとずいぶんと身体の調子が良くなります。「オレなんでもできそう!」なんて思ったり。
だけど、その効果がわかっていてもやらない人って多いと思います。だから、今回は自分の経験を元に正しいストレッチング方法をご紹介し、またこの特集を機会にぜひみなさんにも毎日やってほしい!と思います。
スノーボードを付けた状態でできるものなど、実践的なものも入れました。ぜひ参考にしてみてください。


Text & Rider: Fusaki Iida
photo: Jimmy

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ストレッチングって何だろう?

ストレッチングとは筋や腱を伸ばすこと、を言います。
ストレッチングを行うと、身体が柔軟になり、全身の血行が良くなります。 また肉体や精神の緊張がときほぐされるので、運動の効率が高まります。さらにいいのは、スノーボードによる傷害や筋肉痛が予防でき、肉体や精神の疲労を回復させる、ということ。はっきり言って良いことづくめのストレッチングを毎日やらない手はありません。しかし、間違ったストレッチングをやると逆効果にもなるので、まずは注意事項をきちんと覚えて、それからやってみましょう。
ウォーミング・アップをしよう
ストレッチングは、それ自体が理想的なウォーミング・アップなのですが、いきなり強く行うと逆に故障を招くことがあります。軽いジョッギングやお風呂の後など身体をほぐしてから、弱めに始めてだんだんと強度を増して行くようにしましょう。

反動をつけない
子供の頃にやったラジオ体操のように、反動をつけてやってはいけません。反動を利用する柔軟体操は、逆に筋や腱を痛める可能性がある危険な方法です。正しい方法は、静かにゆっくりと行い、筋や腱にほどよい緊張が感じられたところで動作を止めて、そのままの姿勢を10~15秒間保持し続けるというやり方です。

段階的に行う
初めに10~15秒間姿勢を保持できたら、筋や腱を休めるために一度姿勢をほぐします。次にまた20~25秒間姿勢保持を行い、さらにまた30~35秒間これを行うという具合に、段階的に時間や強度を増して行くのが、ストレッチングの正しいやり方。いきなり強い負担をかけと返って筋や腱を痛めることがあるので、気をつけましょう。

オーバー・ストレッチングをしない
筋や腱はある程度緊張が感じられるまでストレッチしないとストレッチ効果が生じませんが、痛いのを我慢して無理にストレッチすることは禁物です。この無理にストレッチすることは、オーバー・ストレッチングと呼ぱれ、逆効果であるばかりか、筋や腱を痛めることがあります。強過ぎないよう気をつけながら行うことが大切です。

自己のペ一スで行う
身体の柔軟性には個人差があります。日によっても柔軟度が異なるし、身体の部分によって柔軟な関節とそうでない関節がある場合もあります。それぞれで柔軟性が違えば、日によっても柔軟性は違う。ストレッチングは、自分のペースで行いましょう。くれぐれも他人と競争する愚かなことはしないこと。

習慣づける
身体を柔軟にするためには、毎日規則的にストレッチングを行う必要があります。たった2、3回行ったストレッチングが、すぐに効果をもたらすわけではありません。一度のストレッチングに対するストレッチング効果は、せいぜい1~2時問ぐらいしか持続しません。短時間でも、毎日行う習慣をつけることが大切。そうすれば身体は柔軟になりケガがしにくくなります。
スノーボードの前後にも、必ず行う習慣づけが大切。長時間にわたるスノーボードでは、ライディングの合間合間に短時間のストレッチングを挟むような習慣も必要です。昼飯休憩の時やリフト待ちの時などチャンスをみつけてはストレッチングを行いたいものです。
毎日やるためのコツは、カレンダーなどにやった日はチェック入れること。こうしてチェックを重ねることで義務感が生まれ、結果、充実感を得ることができます。

バランスよくいろいろな箇所をやる
スノーボードは下半身をよく使いますが、上半身をおろそかにするとアンバランスな柔軟になってしまいます。よく使うところを重点的にやった後は、その他、使わないような箇所も行って、バランス良い柔軟な身体を作り上げましょう。

痛い箇所があれば無理しない
スノーボーダーには首、肩、腰など痛めた人がたくさんいます。そんな故障した箇所があるのに無理してストレッチングしても逆効果です。故障箇所がある人は、必ず専門医に聞いて、どんなストレッチングなら可能なのか、尋ねてみましょう。

首のストレッチング
転倒時に首を痛めるのを防ぐ大事なストレッチング。
頭を後ろに反らすのは首に負担が掛かるのでやらないこと。
前と横に倒すようにしてやろう。
腕全体のストレッチング
スノーボーダーの多くのケガは上半身。
腕もしっかりとやっておくこと。
腕から手首のストレッチング
手首もケガの多い箇所だから、大事なストレッチング。
肩の外側のストレッチング
肩は痛めやすい箇所だけにしっかりとやっておきたい。
肩から腕(外側)のストレッチング
雪上で腕を突いた時に備えるためにやろう。
肩のストレッチング
ついでに股関節のストレッチング。
イチロー選手でお馴染みだ。
腰のストレッチング
上半身と下半身をつなぐ重要パート。
こちらもしっかりとやっておこう。
太もものストレッチング
バランスの強化にもなるね。
太もものストレッチング
あまり後ろに反ると腰に負担が掛かり過ぎる人もいるので気をつけて。
脚の裏側のストレッチング
脚を組んで片方ずつやろう。
脚の裏側のストレッチング
これをやると目が覚めるようなストレッチング感がある。
アキレス腱のストレッチング
脚でも下部分のストレッチングができる。
雪上に出てボードを付けた状態でもできるストレッチングは あります。
友達がボードを装着するのを待っている間にも気軽にできるもの。
また、これから紹介するボードを付けた状態のストレッチング以外にも、上記で紹介している上半身のストレッチングはリフトに乗っている間にもできるものは多いです。ぜひ、活用ください。
   
 腰のストレッチング(ボード装着状態)  脚の裏側のストレッチング(ボード装着状態)
脚の表側(主に太もも)のストレッチング(ボード装着状態)
その他にもストレッチングにはたくさんの種類があります。友達がやっているのを参考にしたり、また専門書を読むなどして、さらにストレッチングへ理解を深めてください。
大切なのは何度も言うけど、毎日続けることです。学校や仕事のちょっとした休憩時間も利用してみてください。いきなりやると筋を痛める可能性もあるので、くれぐれもほどほどに。できればお風呂上りなど筋が伸ばしやすい状態でやりたいですね。
来るべき冬に備えて身体のコンディションを整えることは大事なこと。何より、スノーボードを楽しむため!
この特集を機会に、ぜひ明日から、いや今日から続けてください。
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