スノーボード ウェアの選び方

 

スノーボードのウェア、「何を買っていいのか?」「何を基準にして買えばいいのか?」など、お悩みの方もいると思います。

スノーボードのウェアの選び方、いろいろ考え方はありますが、スノーボードを30年間やって来た僕なりの考え方というのをご紹介。ぜひ、参考にしていただければ、と思います。

ファッション VS 機能

ウェアの選び方で、最も究極の考え方としては、

「機能は悪くてもともかくもカッコいいと思うウェア」か。
「もの凄くダサくても機能がとても良いウェア」か。

ということではないでしょうか?

誰だって、ファッション的にもカッコよく、機能面が良いウェアを買うことに越したことはないと思います。
だけど、イメージ的にカッコ良いブランドは、値段が高くなる傾向があり、また機能面が良いウェアは値段が高くなってしまいます。

だから自分の懐具合で相談ということなるのですが。

僕個人の経験では、ウェアは見た目を重視しています。
つまり、僕がカッコ良いと思うウェアを着るのです。

なぜかと言うと、今、ウェアの機能面は向上していて、悪いものでも耐水性は5,000mm。透湿性も5,000gあるからです。

この数字わかり難いかと思いますが、例えば耐水圧10,000mmというのは、ウェア生地の上に1cm四方の柱を立てて、その柱の中に水を入れて10メートル(10,000mm)までの高さに入れた水の水圧に耐えられるということなのです。

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よりわかりやすく耐水圧の目安も紹介しましょう。

20,000mm: 嵐
10,000mm: 大雨
2,000mm: 中雨
300mm: 小雨

つまり耐水圧10,000mmというのは、大雨の中でも濡れないレインコートを着ているということです。

まず、ゲレンデに行って大雨というのは、ないですよね。
バックカントリーと違って、寒ければ20分以内でレストハウスに逃げ込めるスキー場ですから。それほどの耐水圧がなくてもいいということがわかります。

ちなみに「濡れない」ということをテーマにしたウェアなら、それこそゴムでできたようなカッパとか最強です。実際、僕はもの凄くウェットな雨交じりのような雪の日には、透明ビニールのポンチョを着て対応することもあります。
ゲレンデででは見たことないけど、きっと100円ショップで買うポンチョなんて、活躍すること間違いなしです!(笑

だけど、様々な天候に対応するウェアには、水蒸気を外に出す機能、透湿性というのも求められるわけです。
ハーフパイプでハイクアップしたり。汗をかくほどの激しいらいディングした時には、ウェアの中、湿気を外に出すことが必要になって来ます。それが、透湿性です。

でも、どんなウェアを買っても、透湿性は必ずあるものなので安心してください。
何度も言うようだけど、経験上、耐水性が5,000mm。透湿性が5,000gあれば充分だと思います。

海外ブランドの場合など、英語でWaterproof(=耐水性)、Breathabilty(=透湿性)とあるので、その数値をチェックしてみてください。

両方とも5,000以上あれば最低ライン合格。10,000あれば心配なし。20,000あれば優秀と考えてもらってもいいです。あくまでも僕の経験談ですが。

ちなみにゴアテックス (Gore-Tex) という生地を聞いたことがあると思いますが、これはウェア界の最強生地素材です。特に耐水性に関しては、50,000mmとか脅威の数値のものもあります。

あまり知られていないかもしれませんが、ゴアテックス以外にも優秀な生地素材というのはありますので、耐水性と透湿性の数値をしっかりとチェックすることが大切です。

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こうした高級素材のものを着るという方は、2種類の人たちに分かれると考えています。

1つは、バックカントリーに行くような、本当にその水透湿性素材が必要という方
バックカントリーでは、スキー場と違って20分とか温かい建物の中に逃げれないですからね。
また、ハイクアップして汗をかくので、高い透湿性もあった方がいいので。

もう1つのパターンは、ファッションとして高級素材を買っちゃう方
僕は意外とこの後者の方が多いように思います。

だって、年に何度も行けるようなスノーボードでもないから。
ちょっと高くて誰からも羨ましいと思われるようなウェア着てみたいと思いますよね。
ある種の高級車を買うような感覚と似ているかもしれませんね。
僕だって、こんなウェア着てみたと思うし!(笑

 

最強のウェア素材でも弱体化する

しかし、ここでみなさんに悲しいお知らせです。
とても機能面が良い高級なウェアを買っても、月日と共にその能力は下がってしまいます。

僕は冬の間、イントラという仕事で100日ほど山に上がるのですが、そこで支給されるウェアは高級なゴアテックス素材で作られています。それでも、毎日使っていると、その耐水性能が落ちて来て、濡れて来てしまうんです。せっかく高い素材なのに、残念ですよね。

耐水性を維持するための、防水スプレー、またメンテナンス洗濯方法などもありますが、それでも長く使っていると新しい時のような機能は落ちてしまいます。

そういうこともあって、僕は毎年、自分がカッコ良いを思うウェアを着る方が良いと思うのです。
機能面も多少なりとも考慮しますが、それ以上にそれがカッコ良いかどうかが大事。値段が安ければ、それなりに機能面でも落ちますが、それでも「カッコ良ければ良い!」という考え方です。

だって、良いファッションって、気分を高揚させてくれますよね!
それって、スノーボードでもとても大切な要素ではないでしょうか。

それか年に10回程度滑りに行くような方なら、飽きの来ないシンプルなデザインのもの。なおかつ、ずっと使って居心地の良いハイエンドのウェアを選ぶのも良いでしょう。

実際最近は、クリーンなデザインでそのブランドの中でも最も上のレベルのウェアの人気があります。

 

その他の考慮ポイント!軽さ、パウダーガードなど

ウェアを選ぶ時の要素として、これまで機能面をテーマにして話して来ましたが、簡単にその他の考慮ポイントもお伝えしますね。

まずは軽さ
軽い方が動きやすいです。中にはちょっと重くて、動きが鈍くなるものもあるので、そのへんも考慮しましょう。

中綿なしが好き!
中綿の入っているウェアって温かいんです。でも、最近はインナーなどで温度調整するのが主流。僕は中綿なしの方が軽い感じがして、動きやすく、中のインアー着で温度調整できるので好んでいます。

パウダーガードは当然かな。
もう、最近のウェアで腰回りのパウダーガード、裾周りのパウダーガードあるのは普通だと思います。
なくても大丈夫だけど、転んだ時に雪が入って来るの嫌ですよね。
ウェアのジャケットを着た時、雪が入らないような工夫(=パウダーガード)があるかどうか、チェックしてみてください。

ポケットが多いの好きです!
お財布、ケータイ、鍵など入れることができるポケットが多い方が便利。
あと僕は、小さいドライバー、ケータイのワックスなどもポケットに入れることが多いので、ポケットの多さは重宝します。

さらに細かいことも紹介していきましょう!

人間の骨格に合わせたような人間工学に基づいたようなデザインなのか。
安いウェアのアウトラインは、真っ直ぐ。しかし、当然、人間の身体は曲線でできています。ほぼ高級ブランドなら、こうした曲線も考えて作られています。これは凄い乱暴な表現かもしれませんが、カタログ上で、しっかりとヒジの部分も曲げて映し出されているジャケットは、そうした人間の持つ曲線を考えて上で、作られた可能性があります。逆に袖までまっすぐに表示されているようなウェアは、そういった形で作られていない可能性が高い。
ちなみによくある高級登山ブランドは、間違いなく人間工学に基づいたデザインで作られています。

次に背中の汗を取ってくれるような工夫があるのか
背中部分はメッシュのような素材で作られいて汗を外に逃がす工夫があるか。
裾の部分は雪を避けるためにツルツルの生地にしていたり。
良いウェアというのは、こうした工夫などもしてあるものです。

リフトチケットの入れるポケットにしてもいろいろな工夫処置あります。
実際にゲレンデに行き、どんなリフトチケットなのか。それを入れるポケットがジャケットにあるのか、確認しましょう。

あとは、ヘルメットをかぶる方は、フードの大きさがヘルメットに対応していますか?
最近の良いスノーボード・ウェアは、ヘルメットをかぶれる大きさのフード・サイズにしています。

以上、様々なウェアを選ぶ要素をご紹介して来ましたが、ぜひ参考にしてみてください。

 

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飯田フサキ・プロフィール

東京都出身、現在カナダ・ウィスラー在住。
スノーボード歴30シーズン。そのほとんどの期間、雑誌、ビデオ等スノーボード・メディアでのハウツーのリリースに捧げている。
90年代を代表するスノーボード専門誌SNOWing誌では、「ハウツー天使」というハウツー・コラム執筆。季刊誌という状況で100回以上連載という金字塔を立てる。またSnowBoarder誌初期の頃から様々なハウツー・コーナーを担当し、その中でも一般読者にアドバイスを贈る「ドクタービーバー」は大人気に!その他、自身でディレクションし出演もしたハウツービデオ&ハウツー本は大ヒット。90年代のスノーボード・ブームを支えた。
現在も日本最大規模のスノーボード・クラブ、DMK Snowboard Clubの責任者として活動し、シーズン中に一回は日本へ帰国しコーチングも行っている。
普段は、カナダのウィスラーのインストラクターとして活動し、今なお世界中の多くの人にスノーボードの楽しさを伝え続けている。