高石周の教えてコーチ!「バックサイド720でうまくアプローチ」

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世界の舞台でコーチとして活躍する高石周さんが、スノーボードの上達に関する悩みから、環境の提案など、様々な角度からスノーボーダーの相談に乗ります。
今回は、バックサイド720でうまくトゥサイドでアプローチするにはどうしたら良いか、という質問の回答になります。

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質問者: ゆうさく

バックサイド720以上をする時のアプローチで、最後のヒールからトゥに乗るとき、上手くいったときはトゥに乗れたままリップをあがっていき、回しても足がズレないし、おもいっきり上半身を回すことができるのですが、最近はトゥに乗ろうと意識しても、しっかり乗れてなく、上半身を捻りにくい感じです。どうやったら、トゥにうまくのったままリップを上がれるでしょうか?

 

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この感じわかります。
よくある症例だと思いますよ。
実際に滑りを見ていませんが想像できる範囲で早速考えてみましょう。

まず「しっかり乗れてなく、上半身を捻りにくい感じです。」というのはつまり足場が作れない不安定な状態であると分かります。
つまり無理なバランスで運動を仕掛けようとしていると想像します。
滑る際のバランスを考えるとき、以下の4つの要素を元に立ち方を分析します。

1.前後(ノーズ&テール)方向
2.左右(トー&ヒール)方向
3.回転(右&左ひねり)具合
4.上下(高さ&低さ)具合

まず「前後」から考えて見ましょう。

よくある失敗例は抜けの瞬間に体を捻りながら前足に傾いてしまい、軽いノーリー抜けになる症状。
これは空中であきらかに軸のコントロールが難しくなります。
今回の話を聞く限り、回しにくいだけでスピン自体が失敗しているようではないので、まずはこれではないなと想像します。

次に「左右」を考えてみましょう。
よくある失敗例はエッジ側に重心が傾き斜め飛びしたり、回転軸がコークになる症状。
これも「前後」と一緒で、空中での軸のコントロールが難しくなります。
そしてこれも今回の話を聞く限り、これが原因で違和感を感じているわけではなさそうです。

次は「回転」。
ターンを考えると分かりやすいでしょう。
トーサイドターンに入るときは前の肩をトーエッジ上に乗せるように肩が回転します。
逆にヒールサイドターンに入るときは前の肩がヒールエッジの上に乗るように肩が回転します。
これを逆のエッジに肩を入れるようになると急にターンに入りにくくなりバランスを保つのも難しくなります。
ではここでスピンを掛ける際のアプローチで考えてみます。
バックサイドスピンを掛けるときはトーエッジに乗せますので、前の肩がトーエッジに乗っている状態に近いほど回転方向に回しやすく、そしてバランスも保ちやすい。
フロントサイトサイドはその逆です。

おそらくゆうさくさんは540までなら「しっかり乗れてなく、上半身を捻りにくい感じ」は感じてないようですね。
しかし720以上になるときにこれを感じておられる。
この間の違いは何か?

まず低回転と高回転では上半身の先行動作に差はありますか?
バックサイド720を10m以下のサイズで回そうとすると、多くの人がトーエッジを踏みながら体を大きく前方に開いています。
これは前の肩がヒールエッジ上に乗った状態ですから、ターンで考えるとバランスを保ちにくい状態にあるわけです。
360では回転が弱い分ここまで上半身を開きません。
むしろ先行動作はほとんど入りません。
私はおそらくここが「しっかり乗れてなく、上半身を捻りにくい感じ」の原因であると思います。

もし実験で「これだ!」と実証できたら、720を以下のように修正してみてください。

1.上半身を強く開く先行動作は最後の一瞬だけ
できるだけ不安定な時間を無くす作戦で、実際にトップライダーもやってます。
2.540と同じ先行動作で、540より強く蹴る
「捻り」よりも「蹴り」による筋の伸張反射を回転力に応用します。
3.前の腕で回す意識を捨て、後ろの腕で引っ張る回し方に変更する
上半身はほとんど先行動作を入れずに、抜けの際に後ろヒジを強く速く引きます。

720は案外回転力は要りませんので、上記の2&3ができれば好ましいです。
しかし900以上の場合は1も覚えたいところですね。

最後に「上下」についても触れておきましょう。
アプローチで低すぎるとリップの反り上がりに潰されてバランスを崩します。
高すぎると筋肉を使えずにバランスの微調整ができません。
一番理想なのは軽くヒザが曲がった状態です。
下からの突き上げにも突っ張ることができ、関節もバランスを微調整できる最低限の角度を保っています。
720を練習しているレベルの人はここを心配する必要は無いかもしれませんが、低くなりすぎて尻と頭が板からはみ出てバランスを余計に難しくしている人は非常に多いです。
アプローチと抜けでは以上の「バランスを難しく要素」を無くすために、尻が板からはみ出ない高い姿勢が理想です。

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昨日とうとうウィスラーの春シーズンが終了しました。
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