ホワイト坊やから学ぶパイプ大会の勝ち方

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凄いなあ、ショーン・ホワイト。連日のXゲーム速報でもお伝えしたように、ショーン・ホワイトがXゲーム大会でぶっちぎりの優勝! まだ16歳の若さで本当にうまいし、勝ち方を知っているという感じ。あまり雑誌では書けないことだけど、ショーンの前では、ロス・パワーズなどの大御所ライダーが色あせて見えてしまった。

ここで2人のライダーのパイプ練習について自分の推測も交えながら伝えたい。
まずジャン・シーメン。彼の練習はひじょうに伝統的だ。朝一番、誰よりも早く来て、まず1発目はエアー・ターンでノーグラブ。次の練習ではもうグラブを入れて、大会に備えてかなり本番に近いルーティーンを見せてくれる。これはパイプの大会取材を何度もやって来て見た光景だけど、どの選手がどこで何をやるかは練習ランでわかってしまうし、練習ランはあくまでも本番のための練習になるのだから、本番のランと同じことをやるものだ。以上の点をまとめると、ジャンの場合は、

1)朝一番に来る
2)最初はエアー・ターンでパイプに慣れる
3)練習2本目以降は本番用のルーティーンを入れる

ジャン・シーメンのこの練習は誰でも考えることだし、誰にでも当てはまる良い練習方法であると思う。対してショーンはどうだろう?

ショーンの場合は、まず朝一番に来ない。練習初日などは社長出勤で、練習時間も少なくなって来た頃に現れた。しかし、最初の1本目から難しい回転技を簡単に決めてくる。どこかでアップして来たのか? あくまでも推測だけど、しっかりとイメージ作りをしているのだと思う。それとスケートがメチャクチャにうまいので、スケートで慣れた感がスノーボードでも生きるのだろう。バインディングがない難しいスケートでショーンのスノーボードに対する感覚は、他のライダー以上にボードが体の一部になっていると思うのだ。また、バインディングに頼っていないのでスノーボードのやれることはショーンがイメージした段階でウォーミング・アップなしにメイクってしまうようだ。
次に大事なこと。これはウチのハジメ(スタッフ)から聞いて気づいたことだけど、練習中のショーンは難しい技は1つのランで一回しか決めてこないのだ。例えば、最初にフロント9をやったら、もう次はエアー・ターンとマックぐらいしかやらない。(注:マックはショーンにとってエアー・ターンのようなものbyハジメ談)
次の練習ランでは最初エアー・ターンなどやってフロント7、スイッチ7のつなぎ。その他はエアー・ターン。
以上の練習方法は何気ないようだけど、あまり見たことがない良い練習方法だと思うのだ。

というのもよくワンヒットでパイプを練習する人がいる。これは、つまり一発に集中する練習で効果はあるのだが、パイプ・ライディングに必要な技と技のつなぎの練習にはならないので、1つのことだけできて後はできなくなる可能性もある。パイプ大会の場合、どうしてもそのエアーとエアーのつなぎであるボトム・ランが重要になって来る。そこでショーンのように集中すべき場所だけ一発難しいものやったら後は簡単なベーシック技でつないで行けばいいのだ。ショーンの誰よりもスムーズなパイプ・ランにはこのような練習方法が生きているように思えるのである。

若さもあるのだろうけど、ショーンはまったく大会では緊張していなし、普段着のままリラックスしながら楽しんでいるように見える。しかし、一見楽しんでるだけのショーンも大会で勝つために自分なりの練習方法を持っているのだ。16歳にしてパイプの勝ち方を知っている男。ホワイト坊やは恐るべし!

 

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