「軸」移動

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あたり前だけど、滑走中に軸は移動する。もちろんジャンプでのアプローチでも、空中時、またはランディングでも。だけど、みんなどれだけそのことを身体で理解しているだろうか?

単純に正しい軸というのは、斜面に対して垂直。つまり、この垂直方向に頭があれば安定する。
例えば、ハーフパイプの場合は壁が90度なので、壁に自分がいる時の軸は、そう、もうほとんど寝ている状態に近い。ドロップする時は、そのへんの木と同じで軸の方向は天を向いているのだが、ドロップしたとたんに水平方向に軸を移動させなくてはいけない。だから、パイプというのは軸移動の忙しい環境だ。

今年の冬、デモンストレーターの会田二郎さんのお手伝いする機会があったのだが、二郎さんは生徒さんたちにボードを脱がして急斜面での軸方向を説明していた。これは、ひじょうにいいレッスンなので、最近、僕はカナダで行なうレッスンでも様々に応用させながら使っている。
例えば、生徒にパイプにドロップした部分、つまりそこはかなり斜めなので立つのが大変だけどとりあえず立ってもらう。すると正しい軸を保つためにどれだけ前足に体重をかけていき、さらに谷側に身体を落とす勢いがないといけないか、ということがわかる。わかっていても実際に現場で立ってみると、「えっ、こんなに!」という意識が芽生えるものだ。

ターン中なら、まずは斜めにトラバースしてだんだんとフォールライン(谷方向)に行く部分で、前足に意識して体重をかけていき、その結果、両足均等荷重に持っていく。そう、それができれば斜面のフォールライン上でも軸を正しい位置に保てる。

例えば、テーブルでのアプローチを考えてみよう。山に上がっている格好なので、本当ならやや後ろ足に乗っていってちょうど軸を保てるハズだ。だけど、それは厳密な話(?)で実際、多くのライダーたちは低い姿勢のまま後の手を身体の正面に置きながらバランスを補い軸を保つ。ジャンプした後のランディングでは、やや斜面が急になるので、前足に乗って行かないと軸を保てない。しかし、意識として僕たちは前足に乗るというものはほとんどない、と言っていいだろう。ただ、そういったジャンプに慣れているライダーというのは、日頃から林間コースの横にあるヒッツで壁を登ったり降りたり、またはパイプなどで軸移動というのものができているので、身体がその着地に合わすこと、つまり軸を保つことを知っているのだ。

そう考えていくと、ジャンプで着地を決めるには、絶えず日頃から軸移動の忙しい環境で滑ることが大切だ。そう、考えるとどこだろう?なんて悩む読者もいるかもしれないが、実際、そんな難しい話でない。とにかく普通の斜面ばかりでなく、ヒッツなどのアップ系ジャンプや、林間からドロップするダウン系のジャンプなど、ちょこまかやっていればいいだけの話。そう、楽しいことに果敢にチャレンジすれば、軸移動ができてくるのである。遊び心が軸移動を覚えると言ってもいいだろう。そんなワケで、ぜひみなさんあらゆるシチュエーションを楽しむ心意気でスノーボーディングをしましょう。

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