【フサキ日記】最近ナショチの選手が安心している件について

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最近、フェイスブックの投稿で。

「良かった~無事パスしました。これでワールドカップに出場できます!」

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なんて、喜びの声が、よく聞かれます。

ワールドカップに出場するためには、SAJが定めるフィジカル基準値をパスする必要があり、その体力測定に受かったので、安心しているのです。

これ意外と落とし穴なんですよ。

というのも、せっかくワールドカップを出場するための大会成績を残していても、このフィジカル基準値がパスしなければ、出場できないから。ワールドカップで好成績を収めることで、オリンピックに出場できるため、この体力測定はオリンピックへの扉にもなっているのです。

表彰台に乗れる実力があるのに、50メートル走や垂直飛びなど苦手な選手がいるでしょう。そういった選手は、残念ながらオリンピックに出場できないのです。

ナンセンスな話だと思いませんか?

もちろん体力はあった方がいいですよ。
でも、スノーボードのフリースタイルの場合、ちょっと違うと思うんですよ。

(以下、SAJが定めるフィジカル基準値のページ)
http://www.ski-japan.or.jp/wp-content/uploads/bce09d977973673755364d8c124635d81.pdf

なんかこれまでSAJで培ったアルパイン・スキーの体力測定を基準にして、それをスノーボード風に落とし込んじゃったという印象が拭えません。

 

スノーボード選手にとってフィジカル・トレーニングは必要なのか?

スノーボーダーにとって、もちろんフィジカル・トレーニングを行った方がいいです。高いパフォーマンスをするためにも、怪我を防ぐためにも。
で、どんなトレーニングが良いかというと、このスノーボード・ドージョー・ウィズの周コーチのこの動画をご覧ください!

この動画の中で若きショーン・ホワイトがやっているようなトレーニング。またトランポリンなど、スノーボーダーの動きにより沿ったトレーニングが良いでしょう。
ぜひそういうトレーニングを研究を続けて、ナショナルチームでも推奨していったらいいと思います。

だけど、走ったり、垂直飛びしたりなどで基準値を設けて、それをワールドカップの出場条件にするのは反対です!

なぜなら、スノーボードの選手は、フィジカルテストに受かるためにトレーニングするのではななく、オリンピックで活躍するためにトレーニングした方がいいからです。

SAJで行っているフィジカルテストも、スノーボード選手にとって役立つだろうけど、もうちょっと違うアプローチで考えて行った方がいいと思うのです。

選手が「パスして良かったあ~」って安心しているので、なんだか可哀そうだな、と思ってしまいました。そのためにどれだけ気を使って体力トレーニングに時間を掛けたのかな、って。

ただでさえ気を遣うことばかりのオリンピックまでの道なのだから、選手にはもっと違うことで気持ちを使ってほしいな、と。

 

 

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