バックカントリー・キャンプ・レポート Part 2

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もっといろいろな楽しみを知って欲しい。そういう想いから始まったバックカントリーキャンプも今回はなんと、キッカーを作ってみんなで遊んでしまおうという他にはない全く新しいキャンプとして登場。初めての試みなので参加者は少なめだったがその分、非常にフレンドリーでみんな充分に遊べたキャンプとなった。しかも3月末なのに今期のdmkではお約束のパウダーまで味わえてしまうと言うオマケ付き!レポートはおなじみミノルです。

Report: Minoru SAITO

「ありえない」
参加の誰もがそう思ったことだろう。なぜって普通に吹雪き。天候が安定するからという理由で3月末に開催されたsession 2はなぜか季節外れの大雪にヒット。これで今期のdmkキャンプはここまでパウダー率100%を達成。日頃の行いが良いのか!?悪いのか!?

とりあえずガイドさんと打ち合わせを開始。と言ってもこの吹雪じゃ登るのは無理だからどうやって遊ぼうかという作戦会議。結果「ゲレンデ内でパウダーを滑りつつ、ヒットポイントを見つけて飛ぶ練習をして明日につなげよう!」ということに。なんと言っても dmk のキャンプは「楽しいことをやる」これが基本なのだから天候が悪ければまた違った遊び方で楽しむことに。

午前中はゲレンデを流しながらそこらじゅうにあるパウダーを充分に楽しみつつ、ゲレンデ内のナチュラルポイントで不整地&パウダーでのエアーの感覚を掴むと言う感じでガイドさんを先頭にゲレンデ中のポイントを当て込み、飛び越し、まき散らしてランチタイム。ランチタイムは全員前日の深夜まで仕事だったり、長距離の運転だったりとお疲れのようで休憩所の畳の上で軽くお昼寝という今までにないまったりモード。充分に疲れを取ったところで午後の部開始。午後からは晴れ間も見えだし、グッド・コンディションの中、ガイドさんとポイント毎にヒットの仕方や、ポイントの探し方をレクチャー。普段はなかなかプッシュできないようなヒットもガイドさんの見本とみんなでやるということでテンションも上がり、思い切ってヒット!ヒット!!ヒット!!!最後にはゲレンデ端の二段マッシュ(!?)で落ち系初体験。もちろんランディングには手つかずのパウダーが残っているし、ガイドさんが安全を確認してからなのでランディングでやられてもみんな笑顔。そんなこんなで一日目は終了。晴れ間が覗く空を見上げながら「明日は最高でしょう!!」と宿でゆっくりと眠りにつくことに。

開けて二日目。朝食の時間に目を覚ますとなんと思いっきり晴れ!前日までは雪で、本日は雲一つ無い晴れ。これ以上はないでしょうと言うことで準備OKで出撃。と思いきや、宿から電話が・・・。カメラマンさんに入った電話によると、
「女性の方のブーツがあるのですが、忘れている方がいらっしゃるのでは・・・?」
なんと、肝心のブーツを宿に忘れて来るというハプニング!!しかし、この際だから暴露してしまおう。このキャンプ、忘れ物がメチャメチャあるキャンプだったのだ。まず集合で驚かされたのが「スノーボード忘れました。」という一言。ガイドさんの予備の板をレンタルし、バインディングはたまたま自分がSnowBoarder誌のテスト企画で持っていた来期モデルを急遽レンタル。自分の道具を忘れておきながら、BURTON のfish&来期のMissionという贅沢な組み合わせを満喫したのはちーさん。そしてその夜、温泉の帰り道に「指輪がない・・・」と暗い顔で告白したのは、新婚の伊藤さん。夫婦で懸命に探すも車内にはなく、温泉に戻ってようやく発見!見つかるまでの間車内が無言の重い空気だったのは、言うまでもないでしょう。そして、朝のブーツは伊藤さんの奥さん。これで残るのは中川くんと自分だけ、いまさら忘れ物はないでしょう。なんて思っていたら自分がやっちゃってました。集合写真を取ろうと思ったらなんとdmkの旗を忘れてきていました。ホントごめんなさいです。

そんなこんなでハプニングがありつつも、いよいよ山頂目指してゴンドラにGO!ゴンドラ乗り場にはハイクアップの準備をしたパーティが何組もスタンバイ。さすが白馬バックカントリーが盛んな土地です。ガイドさんも知り合いのガイドさんと情報交換。この情報交換でとんでもないことが判明。なんと強風のためゴンドラが動かないと言うのだ。仕方なく、リフトを乗り継いで山頂まで行くことに。山頂からはロープウェイである程度までいけるのだが、ハイクしかないよねと準備をしようとしたらなんと「今から動きます」とのこと。やっぱり日頃の行いが良いんだね~、と風に揺れるロープウェイに揺られること10分少々。ついにポイントに到着。ガイドさんの下見の後、今回のキャンプのメインであるキッカー作りを開始。昨日までの雪も水分を含んだ重めの雪になっていて、作業はひじょうにスムーズに、ミドルサイズのキッカーが1時間半程度で2つ完成。お昼休みを織り交ぜつつ、いよいよセッション開始。まず一発目はガイドの沼野さんによるキッカーのチェック&お手本エアー。思ったよりも良い感じなようで見守るキャンパーに向かってテイクオフ。そして綺麗なエアーをメイク。いよいよお待ちかねのお楽しみタイムスタート!

しかし!いざエントリーしてみるとこれが意外に難しい。まずアプローチの角度が急。パイプのドロップインに近い感覚でドカンと落ちていく。その次がキッカーに向かってのアプローチの廊下になるのだが、ある程度広めにと作ったにもかかわらず、スピードがつくと狭く感じてしまう。切り出した壁に接触すれば飛び出すどころか転んでしまうことも。そして、ドロップインからキッカーに向かうR の変化でGがかかり、ちょっと気を抜くとGに潰されてラインが狂いきれいな飛び出しが出来ないのだ。作っている時は「いや~、ビデオの撮影みたいだね。」なんてニコニコだったのが実際に飛ぶとなるとゲレンデでは使わないようなコツがいる。しかも初めはランディングもそこそこきれいなのだが、飛ぶうちにみるみるグシャグシャのランディングになっていく。エッジがかかったり、ノーズやテールに加重が寄ったりするとランディングがうまくいかず転げ落ちることに。パークの計算され、整備されたキッカーにはないおもしろさときれいにメイクできた時の嬉しさは本当に新鮮な体験だった。ゲレンデをうまく使っていろいろな雪質や斜面に対応できて、パークのアイテムで飛ぶ感覚をつかむ。それらがトータルにできてこそのナチュラルポイントに作ったキッカーなのだ。パークと違ってコケても痛くはないのだけど、もう一度ハイクアップからやり直すことを考えると一本一本が真剣勝負。こういう中で映像を残していくビデオスターたちはやっぱり凄い存在だったのだと改めて感じる。うまく飛べなくて何度もハイクを繰り返し、やっと一発飛べた時の嬉しそうな顔は誰が見ても本当に最高だった。

時間いっぱい貸し切りのdmkパークで遊んだ後はロング・クルージングでベースに降りて終了。装備を片付け、みんなとの別れを惜しみつつ解散。今回のキャンプではやはりスノーボードはトータル・テクニックが必要だと身に染みて感じたし、また参加してくれたみんなにも伝えられたと思う。普段パークにはほとんど入らない、パークがメインでフリーランはそれほど、と言う人は改めてトータルのテクニックが必要だと感じていたようだし、僕自身、次に向けてパークももうちょっと楽しもうかとも思う結果となった。管理されていない自然の中で遊ぶと言うことは楽しいが、さらに上の楽しみ方をするためにはやはりゲレンデでしっかりとテクニックを吸収することが大切。いろんな意味で「遊び」は必要で、遊びがあるからうまくなるのだと思う。今回はバックカントリーというスノーボードの原点と言えるフィールドでの遊びだったが、スノーボード創世記のパイオニアやビデオスターにちょっとだけ近づけたキャンプだったと思う。

最後になりましたが参加していただいみなさん本当にありがとうございました。このレポートを読んで興味を持った方、次の機会にお会いしましょう!

 

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